昨今の新型コロナウイルスの感染拡大や、政府が掲げている働き方改革の影響により、リモートワークや、場所にとらわれない働き方に注目が集まっています。余暇を楽しみながら仕事をするワーケーションなども人気があります。その中で、多くの地方自治体では、移住者や、訪問者を取り込む地方創生政策を打ち出しています。地方の魅力を最大限にアピールし活性化のために、DX化の促進や、企業提携なども積極的に行われています。
今回は、「子どもファースト」をもとに地域の未来に焦点を当てた教育システムの設置や、DX化に向けた企業提携、地域の商店街を再び輝かせるためのイベントなどで地方創生を行なっている岐阜県岐阜市を紹介していきます。
岐阜県岐阜市の基本情報
人口 | 405,424人 |
面積 | 203,60km² |
公式ホームページ | https://www.city.gifu.lg.jp/ |
市役所住所 | 〒500-8701 岐阜市今沢町18番地 |
主な観光地 | ぎふ長良川鵜飼、長良川うかいミュージアム、岐阜市歴史博物館 |
本社を置く企業 | 東栄電業株式会社、株式会社インプローブ |
高等教育機関 | 東岐阜薬科大学 |
日本のほぼ中心に位置している岐阜市では、市内中心部を清流長良川が流れており、金華山もあるのでとても自然豊かな岐阜県の県庁所在地となっています。
岐阜市は、鵜飼と呼ばれる長良川で鵜という鳥によって鮎を取る漁法が有名です。鵜飼は、1300年以上前から使われている漁法でとても歴史があります。また、織田信長のゆかりの地でもある岐阜城なども存在しており、歴史的な街です。
不登校特例校の設置推進事業
岐阜市では、不登校生徒数が全国の平均に比べて多く、さらに増加傾向にあります。
市内自治体では、これらの教育課題を解決し地域創生を目指すために、多様な個性を持っている子供たちが勉強できる環境として不登校特定校である草潤中学校を設置しました。
草潤中学校では、学校らしくない空間づくりの整備、自由度の高い特別カリキュラムの編成などがあります。このことにより、子供たちに様々な教育機会を与え、不登校であるからと言って孤独感を感じることはなく、社会的自立を支援しています。
柳ヶ瀬商店街でSUNDAY BUILDING MARKETを開催
毎月第3日曜日に地方の元気を取り戻すことを目的として、アーケードや空きビル、商店街を使用して、ライフスタイルマーケットを開催しています。もともとは、郊外の開発などにより若い世代の客が減少している悩みがありました。そこで、再び若者を呼び戻し、以前のような活気あふれた商店街を取り戻そうとして、企画されたのがSUNDAY BUILDING MARKETです。多くの出店が並んでいて、お祭りのような雰囲気の中、思い出に残る1日になることを目標にしています。
現在では、若い商店主のカフェや、すでに多くのファンを持っている有名な雑貨屋、文具店も出店しており、若者の訪問者も増加してきています。
岐阜市とソフトバンク株式会社がDX化のための連携協定を締結
持続可能な成長都市づくりの一環として、岐阜市とソフトバンクは、地域活性化と市民サービスの向上を目的とした包括連携協定を締結しました。この連携協定により、市内70校にソフトバンクロボティクスのPepper、市内41校にmicro:bit(マイクロビット)を送り、プログラミングの授業ができる環境づくりをしています。令和2年6月からは、トヨタ自動車とソフトバンクが出資したMONET Technologies株式会社のデマンドタクシーも運行されています。デマンドタクシーとは、利用者の自宅と指定された目的地の間を、予約制で運行するタクシーです。これにより、お年寄りの方の移動手段ができ、岐阜市での生活のしやすさにつながっています。
参考ページ:
岐阜市とソフトバンク株式会社、地域活性化に関する包括連携協定を締結
テレワークの促進のため旅館・ホテルにテレワークプランを設置
岐阜市内に在住の方であれば、指定のホテルや旅館の客室をテレワークスペースとしての利用が可能です。岐阜市では、テレワークプランを販売している宿泊事業者に補助金を支給し、テレワークのさらなる促進を目指しています。気分転換にホテルでテレワークを行なっている人も増えており、利用者は、1人・1日・1室ごとに3000円を上限に割引されます。利用期間は、令和3年4月1日から令和4年3月31日までです。
リノベーションまちづくりの拠点として「やながせRテラス」を開設
やながせRテラスは、町のインサイドテラスとして作業場や、セミナー・ワークショップ、ちょっとした休憩の場として作られました。岐阜市では、街にすでに存在している資源を再利用、もしくは使い方を変えるリノベーションまちづくりを推進して地方創生を行なっています。若い人のアイディアなどを積極的に採用して、若者が主体のまちづくりも進めています。やながせRテラスには、授乳室やおむつ替えスペースもあり、幅広い層の方の交流の場として使用されています。
岐阜市における助成金・補助金・支援金制度
観光客の誘致に関する補助金
事業者が海外の観光客を誘致するために展示会や、博覧会、商談会等のプロモーション活動を行う場合、費用の一部を補助されます。また、パンフレット、案内看板などの多言語化事業や、無料公衆無線LANを新設、増設事業、トイレの洋式化や利便性の向上を行なう事業、電子決済用端末機器の導入事業などの場合、観光客の増加が目的のため補助金が支給されます。
地域課題解決型起業支援金
東京圏からの移住の促進や、働き手の増加を目指すとともに、まちづくりや社会福祉などの分野において移住者の地域貢献や新たな視点を取り入れるために、地域の課題に取り組む起業者向けに地域課題解決型企業支援金が交付されます。補助率は、2分の1以内で補助限度額は200万円です。
移住支援金
東京23区に住んでいた、通勤していた人が岐阜市へ移住し、岐阜県内や都道府県が選定した中小企業等の求人に応募し就業した場合、もしくは、地域課題解決型創業支援事業に関する補助金を受け取り起業した場合には、移住支援金を受け取ることができます。単身の方は、60万円、世帯で申請の場合は100万円になります。
空き家改修費補助金
空き家の減少や再利用、またそれに伴う岐阜市への移住や定住をする人口の増加、人口の流出の抑制するため、定住者予定者が購入した空き家の改修費用が補助されます。市外からの定住者や、子育てをしている世帯、新婚世帯などが岐阜市の空き家バンクに登録されている家を購入した方に向けて、改修費の2分の1、上限40万円が支給されます。
RESERVAで施設運営の効率化へ
岐阜県岐阜市は、地方創生のための子育てのしやすい環境づくり、イベントの開催などに加え、IT企業との提携や、テレワークの需要の増加に伴い、街全体のデジタルトランスフォーメーションの推進をおこなっています。
地方自治体がDX化を進め、必要最低限の人員で観光施設の運営や、イベントの開催を行なうためのサービスが「予約システム」です。当社が提供する予約受付システムRESERVA(https://reserva.be/)は、26万を超える事業者・官公庁に導⼊されている国内最⼤級のSaaS型予約システムであり、人口20万人を超える規模の自治体のほか、人口5万人以下の小規模な市町村でも導入実績があり、最も選ばれている予約システムです。観光施設や、イベント開催の際の会計業務の省人化や、予約業務の自動化を行なうことにより、必要最低限の人数で運営することを可能にします。
地方創生事業への導入事例(各項目概要ページにアクセスできます)
地方創生事業への導入事例(各項目概要ページにアクセスできます)
まとめ
今回は、岐阜県岐阜市の地方創生事例を紹介しました。働き方改革による場所を問わない働き方の浸透や、新型コロナウイルスの感染拡大などにより、地方自治体は積極的にテレワークの整備や、ワーケーション施設の運営を行なっています。一方、コワーキングスペースなどの施設の増加に対して、従業員の確保は難しくなります。今後は、最小限の人員で施設運営やイベント開催をすることが可能な自動システムの需要が増加していくでしょう。観光客や来訪者の情報の管理を自動的に行なっていくために、予約システム導入を検討してみてはいかがですか?