熊本県八代市|DX化を推進し、若者を取り戻す!地域の特徴を活かした地方創生事例

熊本県八代市|DX化を推進し、若者を取り戻す!地域の特徴を活かした地方創生事例

更新

現在、多くの地方自治体で都心への人口流出と少子高齢化が進んでいます。第一次産業が盛んな地域において若者の農業離れは深刻な問題であり、若い従事者の喪失は地域の衰退をもたらします。若年層が農業離れを起こしている原因としては、初期費用が高額な点・気候や天災、害獣の被害により収入が安定するとは限らない点・朝早く、気温に影響されやすい環境での労働となるため体力がいる点などが挙げられます。

若者を地元に招き、産業の活発化を目指す際に重要になってくるのが、自治体による助成金や住居の支援、そしてDX化・スマート農業の推進です。自治体DXは業務の効率化と省人化を促進し、市民にとって住みやすい町づくりに大きな影響を与えるため、人口流出の防止・移住希望者の増加が予期されます。本記事では農業にデジタル技術を取り入れながら、自治体全体のDX化を推し進めている熊本県八代市の取り組みについて紹介します。

熊本県八代市の基本情報

画像引用元:八代市公式サイト
人口12万3076人(2022年5月末時点)
面積約681k㎡
公式サイト八代市 しあわせあふれる ひと・もの 交流拠点都市 “やつしろ”
市役所住所熊本県八代市松江城町1-25
特産品とまと、晩白柚、豆腐の味噌漬け など
主な観光地五家荘日奈久温泉松浜軒 など

八代市は九州のほぼ中央に位置しています。全面積の約73%が山間地で、日本三急流にも数えられる球磨川に面しているため、山・川・海に囲まれており、多様で豊かな自然が溢れています。また、八代市は古くから経済の中心として機能していたため、歴史的な街並みが残る風情ある市です。

移住者支援

八代市は移住者支援として、3つの観点からサポートを実施しています。

暮らし

八代市は市民から空き家を募集し、移住・定住希望者に紹介する空き家バンクを開設しています。市民は空き家を有効活用でき、移住希望者は比較的安く物件を借りることができるため、お互いにメリットが大きいです。それに加え、八代市では空き家バンク活用促進事業として、家財道具や樹木の撤去、補修や改修工事、引っ越しにかかる費用を負担しており、最大で50万円の補助金を支給しています。

子育て

八代市は子育て支援にも力を入れており、多様なサポートを提供しています。金銭面では、母親と乳児の検診料の負担や保育料の減額、義務教育就学に必要な学用品費や給食費・修学旅行費等の援助、奨学金の付与を実施しており、子どもが大きくなるまで十分な養育支援が行われています。また、子どもを一時的に預かる施設やお母さんの相談窓口も設置されており、様々な家庭の形に寄り添い、不安や悩みを一人で抱え込まない環境づくりがなされていました。

参考サイト:「やつしろいい住 子育て支援情報
参考サイト:「やつしろあったかねっと

仕事

八代市は、移住者や意欲のある市民が新しい挑戦を始める場となるために、プログラミングスクール「SUNABACO」の誘致、地元の若手事業者を育成する「やつしろ未来創造塾」の開講、若い世代に向けてインターシップや企業情報を提供するサイト「FRESH!フレシー」による情報発信をしています。

また、仕事に役立つ資格取得を目指す求職者への就業資格取得支援助成金の給付、新しく創業する人への商店街活性化事業補助金の供与、就農者向けの研修・支援などを実施しています。八代市は若い世代の夢を支援しながら地域活性化を推進していることがわかります。

参考サイト:「やつしろいい住 助成金・補助金

スマート農業の導入

スマート農業とは?

スマート農業とは、AIやロボット、IoTなど先端技術を活用した農業のことです。スマート農業は作業の効率化・自動化、データ分析による収穫量の上昇などを実現します。

八代市では、農業へのデジタル技術の導入は各所で進められており、県内の農作物生産量アップに大きく貢献しています。農業へのデジタル技術の導入例としては、水やりや窓の開閉の自動化、センサーによるハウス内の温度や二酸化炭素濃度の監視などが挙げられます。これにより業務の効率化が図れるため、苗の成長具合の確認など人間の手で行うべき作業により多くの時間を割くことが可能です。また従来は、農作物の育成には経験と勘が必要とされてきましたが、施設にデジタル技術を導入すると、データに基づいて作物が育ちやすい環境を分析できるため、安定した生産が実現します。

また八代市は市内のスマート農業化を促進させるために、スマート農業技術の調査研究委託業務に関する公募なども実施しています。この取り組みは生産性と持続性の両立を目的とし、スマート農業技術の技術実証の検討、稼げる生産・販売体系の構築につながるデジタル技術の調査・研究を行っています。

参考サイト:「農林水産省 スマート農業
参考サイト:「NEC ハウスの環境把握と農薬管理にICTを活用。更なるおいしさと安心を目指します。
参考記事:「スマート農業で県内トップクラスの生産量!こだわりの最先端技術&働きやすい環境で研修生にも技術を伝授!@熊本

市内のデジタル化を促進

画像引用元:『広報やつしろ6月号

八代市は「八代市デジタル化推進基本計画」を策定し、役場内から防災・医療・市民サービス・農業・商工分野・観光分野・教育分野・交通分野まで幅広くデジタル化を推進しています。

防災分野では、2020年に起きた豪雨被害での避難所の長期化・収容人数を超過した避難者の殺到により受付業務や入退出管理がうまくいかず、新型コロナウイルス感染対策がスムーズに進まなかったことを踏まえ、避難所に出入りする際に体温確認と顔認証を行う仕組みを導入したスマート避難所の設置を検討しています。教育分野では、学習支援ツールを活用してリアルタイムで児童一人ひとりの理解度を把握したり、AI型ドリルを用いて登校できない生徒も学習しやすい環境を作ったりと新しい学習方法を提案し、子どもたちのより良い学びを支援する予定です。

役場内では、オンライン申請や予約システムの導入、窓口のキャッシュレス化、AIチャットボットの導入を進め、市民の生活にあったサービスの提供を行っていることが確認できました。

参考サイト:「八代市デジタル化推進基本計画
参考記事:『広報やつしろ6月号』「すすんでる?八代市のデジタル化

RESERVAで自治体DXを推進

熊本県八代市でも精力的に進められているDX化の第一歩としておすすめなのが予約システムの導入です。予約システムの導入は窓口対応時間の減少、事務作業・確認作業に携わる職員の削減を実現し、他のサービスの質を向上させることが可能です。行政サービスに取り入れやすく市民も効果を感じやすいため、デジタル化を進める手始めに最適です。

当社が提供する予約受付システムRESERVA(https://reserva.be/は、20万社以上の事業者や官公庁に導⼊されている国内最⼤級のSaaS型予約システムです。人口20万人を超える大規模な自治体から人口5万人以下の小規模な市町村での導入実績もあるため、自治体の規模や人口にかかわず使うことができます。Zoomとの連携機能なども搭載しているため、更なる業務のDX化が実現します。

予約システムRESERVAの概要はこちら

【地方での新規事業立ち上げへの導入事例】

RESERVA活用事例|ホタルのさと石原西まちなかキャンプ場【宿泊施設・キャンプ場】
RESERVA活用事例|サウナンヤルケン【施設・キャンプ場】

【自治体で活用されている予約サイト紹介】

ワーケーションの予約システム
コワーキングスペースの予約システム
宿泊施設の予約
観光ガイド・ツアーの予約
公共施設の予約システム

まとめ

今回は、熊本県八代市の地方創生事例を紹介しました。市全体の活性化に向け、あらゆる角度からDX化を進めている八代市はSDGs未来都市自治体SDGsモデル事業選定自治体に選定されています。今後も八代市デジタル化推進基本計画を軸に、若い世代も高齢者も住みやすい町づくりを進めていくことが期待されます。

各自治体ではDX化に向けた動きはさらに活発化し、さまざまな業務のデジタル化が検討されるでしょう。時間の有効活用・市民の利便性向上のために、予約システムの導入など分かりやすいところからDX化に着手するのがおすすめです。

予約システムで、ビジネスを効率化

RESERVA.lgは、自治体向けのクラウド予約システム。官公庁、自治体における導入実績は500以上。公共施設予約、自治体のイベント、窓口予約など様々なシーンで導入されています。