日本のスマートシティ政策|官民連携でスマートシティ化が加速!自治体・企業のニーズとシーズ

日本のスマートシティ政策|官民連携でスマートシティ化が加速!自治体・企業のニーズとシーズ

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日本では、内閣府が中心となって、スマートシティへの取り組みを官民連携で加速させるための「スマートシティ官民連携プラットフォーム」が開設されました。スマートシティ官民連携プラットフォームは、企業、大学・研究機関、地方公共団体、関係府省らが会員となり、事業支援、分科会の開催、マッチング支援、普及促進活動などを実施しています。多様なステークホルダーの積極的な参画により、スマートシティの取り組みが加速しています。

内閣府ホームページによると、スマートシティは「ICT等の新技術を活用しつつ、マネジメント(計画、整備、管理・運営等)の高度化により、都市や地域の抱える諸課題の解決を行い、また新たな価値を創出し続ける、持続可能な都市や地域」のことを指します。

本記事では、内閣府が進めるスマートシティ官民連携プラットフォームの概要と、実際に官民連携が実現したプロジェクトを挙げ、どの自治体にどのようなニーズがあり、どの企業がどのようなシーズを持っているのかについて紹介します。

スマートシティ官民連携プラットフォームとは?

スマートシティ官民連携プラットフォームとは、AIやIoTなどのテクノロジーやデータを活用したスマートシティの取り組みを加速することを目的とした、自治体や企業、研究機関、関係府省などを会員とする組織です。2022年7月時点で、916の団体がスマートシティ官民連携プラットフォームに参画しています(官民連携プラットフォーム「会員情報」より)。

このプラットフォームに集まった各分野の会員が、事業支援、分科会の開催、マッチング支援、普及促進活動等を行い、人口減少や少子高齢化などの課題に向けて、日本の高い技術や人材を活かした新たな価値を創造していきます。

自治体のニーズ例

ここでは官民連携プラットフォームの中から、地域が抱える課題や、企業が提供する先端技術やノウハウの事例を取り上げ、自治体のニーズを紹介します。

愛知県名古屋市|SRT構想

愛知県名古屋市では、2027年開通予定のリニア中央新幹線に向けて、「名古屋駅周辺まちづくり構想」が進んでいます。また、リニアにより交通アクセスの利便性が高くなることを見据え、首都圏、中部圏、関西圏を1つの圏域と捉える国土交通省の「スーパー・メガリージョン構想」にも参画しています。

このような影響を受けて、名古屋市では、街のにぎわい創出のための「SRT(スマート・ロードウェイ・トランジット)」と呼ばれる新たなモビリティの導入を検討中です。SRTによって利用者がスムーズに乗降でき、道路空間を整備することで新たな交流空間を構築することが期待されます。

・名古屋市スマート・ロードウェイ・トランジットの詳細は、こちらの記事をご覧ください。
【スマートシティ政策事例】愛知県名古屋市「SRT構想」を詳しく解説! 

長崎県佐世保市|佐世保市DX戦略

画像引用元:佐世保市DX戦略

長崎県佐世保市では、市内の少子高齢化の現状を受けて、より快適な移動手段を考案するべく、交通機関のない地域を中心に自動運転システムの導入を検討しています。

特に、世界遺産に登録されている黒島エリアは国内外から観光客が訪れるものの、電車やバスといった公共交通機関がないため、自動運転システムは新たな交通手段としてもニーズがあります。市内および島しょ部に新たな交通サービスを提供することで集客力が向上し、高齢化に対応した住みやすい街に近づきます。

・佐世保市DX戦略の詳細は、こちらの記事をご覧ください。
【スマートシティ政策事例】長崎県佐世保市「DX戦略」を解説

企業のもつシーズ例

消費者が求めるニーズに対し、「シーズ」とは企業が持っている「種」。つまり商品やサービス開発のもととなる素材や、独自の技術・ノウハウを指します。企業は、消費者ニーズを把握しながら自社のシーズを展開していくことが重要です。

パナソニック株式会社

画像引用元:Panasonicホームページ

パナソニックでは、エネルギー、セキュリティ、モビリティ、ウェルネス、コミュニティの分野横断的なタウンサービスとして、神奈川県藤沢市や横浜市で「サスティナブル・スマートタウン」を運営しています。

パナソニックは、スマートタウン実現のための企画力や構想力、 産官学一体で取り組むプロジェクトマネジメント先進技術およびソリューションの実装などのノウハウや技術を保有しています。単なる技術志向ではなく、社会・地域課題解決を目指した、人を中心に置いたくらし起点の発想で、持続可能なタウンマネジメント体制に貢献します。

NTTコミュニケーションズ

NTTコミュニケーションズでは、事業のデータ利活用に必要な収集、蓄積、管理、分析におけるすべての機能を、ICTインフラも含めてワンストップで提供する「スマートデータプラットフォーム」を構築しています。

また、他社が提供するデータ利活用のためのアプリケーションもこのプラットフォームに連結できるため、NTTコミュニケーションが保持するセキュリティ体制を活かして、よりスムーズで柔軟性のあるビジネス環境が実現します。

官民連携で取り組むスマートシティ政策の例

WILLER社×北海道富良野市の連携

WILLER社と北海道富良野市は、市内の移動に必要な新たなモビリティサービスの開発と、移動連携プラットフォーム「MaaS(Mobility as a Service)」の実用化を目指し、2020年7月に連携を締結しました。

富良野市は、路線バスの利用者減、鉄道が単独で維持することが困難な状況に加え、運転免許証の自主返納や農村地域で運行している地域コミュニティカーのあり方など、公共交通全体に関わる課題が生じています。

このような移動の課題解決に貢献するため、WILLER社がこれまで培ってきた「シェア」「自動運転」「MaaS」のノウハウを提供し、質の高い交通サービス提供に連携して取り組んでいます。その結果、新たな移動体験を生み出し、地域活性化につながっていきます。

・富良野市の官民連携施策の詳細は、こちらの記事をご覧ください。
【スマートシティ政策事例】北海道富良野市の官民連携施策を詳しく解説!

交通・建設事業×つくば市の連携

茨城県つくば市は、安心、安全、快適な移動を実現するためのスマートシティ構築を目指した「つくばモデル」を推進しています。

つくば市では、「中心部の交通渋滞防止」「持続可能な地域公共交通網の構築」「高齢者等の交通弱者の移動手段確保と外出促進」という課題を抱えています。このような課題に対処するため、筑波大学未来社会工学開発研究センター(F-MIRAI)と関東鉄道が顔認証によるバス乗降の実証実験を行ったり、産業技術総合研究所とつくば市が歩行者信号情報システムと電動車いすの連携の実証実験に取り組んだりしています。

・茨城県つくば市の「つくばモデル」の詳細は、こちらの記事をご覧ください。【スマートシティ政策事例】茨城県つくば市「つくばモデル」を詳しく解説!

小田急電鉄×町田市の連携

小田急電鉄と町田市は、快適に利用できる小田急線町田駅周辺の整備に向けて連携を始めました。

現在、小田急線町田駅は複々線化によって、都心へのアクセスが大幅に向上し、利便性が高まっています。そこで小田急電鉄は、町田市山崎町周辺で、オンデマンド交通「E-バス」を実証運行し、オンデマンド交通の需要や、対象地域内の各種施設と連携したクーポン等を活用した利用促進効果等の検証を行いました。

E-バス実証運行期間中は、小田急電鉄が提供しているMaaSアプリ「EMot」から希望の乗降地点を配車リクエスト画面で選択することで、乗車地点から降車地点での配車を手配することができます。

・町田市のオンデマンド交通 E-バス施策の詳細は、こちらの記事をご覧ください。
【スマートシティ政策事例】東京都町田市「オンデマンド交通E-バス」を詳しく解説!

自治体・企業内業務のデジタル化に役立つRESERVA(レゼルバ)

官公庁、企業と連携してスマートシティへの実現を目指す際、サービスの申し込みや分科会・セミナーの開催、施設の貸し出しなど、着手するプロジェクトも多様になってきます。

業務の煩雑さを軽減するためにまず挙げられるのが、SaaSシステムの導入です。例えば、SaaS型予約管理システムして国内最大級の登録事業者数26万社を誇る「RESERVA」の場合、セミナー開催やオンラインウェビナー、オンラインレッスンなど、予約が発生するすべての業態において効率よく予約作業を進めることができます。さらに電子鍵システムのスマートロックと連携することで、施設内の鍵の受け渡しが不要となり、業務改善につながります。

また近年は、人口20万人を超える規模の自治体のほか、人口5万人以下の小規模な市町村でも導入実績があり、 官民連携の良き実例としても挙げられています。システム導入はコストや管理費が高いというイメージを持たれることが多いですが、RESERVAなら安価で、誰でもかんたんに利用できるシステムとして好評を得ています。

詳細は、予約システムRESERVA(レゼルバ)ホームページをご覧ください。

まとめ

近年、政府は官民連携プラットフォームを打ち出し、日本各地でスマートシティ実現の動きが加速しています。日本の企業では多種多様な取り組みが公開され、ノウハウが蓄積されてきています。自治体側も企業のノウハウを活用し、その地域のニーズ充足や課題解決を目指して動いています。このように、官民連携が進めば、その地域特有の課題を乗り越えながらスマートシティ化が進むでしょう。

次記事では、官民連携プラットフォームから自治体と企業が相互に連携してスマートシティが加速した事例を詳しくご紹介します。

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