Facebookと並び、Meta社を代表する世界的なSNSであるInstagram(インスタグラム)。日本国内にも多くのユーザーがおり、20代の若い世代を筆頭に日々利用されています。実はインスタグラムには店舗の予約を受け付ける機能があり、特定の業種では積極的に活用されています。本記事では、Instagramの予約機能とはどういうものか、導入方法、メリットやデメリットの他、Instagramの予約機能がサポートされていない業種の人におすすめしたい予約システムについても合わせて紹介します。
Instagramの予約機能とは
Instagramの予約機能は、ビジネスアカウントを持つユーザーが、アプリ内で直接予約を受け付けられる機能です。Instagramアカウントのプロフィールページに【予約する】というアクションボタンを設置することで、利用が可能になります。美容室やレストランをはじめとした、美容サロン系・飲食系の業種が対象です。
これまでユーザーがInstagramで見つけた美容室、レストランに予約を入れる際は、Instagramから直接DMを送るか、改めてWebで該当店舗を検索し、予約手段を自力で見つけ出す必要がありました。
しかし、Instagramの予約機能を導入すれば、予約ボタンをプロフィールに設置でき、予約受付が効率化されます。見込み客がInstagram上で魅力的な情報を発見したタイミングで、直ちに予約を行えるため、機会損失を減らすことが可能です。また、フォロワーとのエンゲージメントも強化され、リピーターの増加や新規顧客の獲得につながります。
Instagramの予約機能の導入のしかた
Instagramの予約機能を導入する際の手順を解説します。
予約ボタンの位置
Instagramの予約ボタンはプロフィール画面の下部、投稿一覧の上にあります。
予約ボタンの設定方法
ビジネスアカウントの取得
Instagramの予約ボタンを設定し、利用するには、まずビジネスアカウントへの切り替えが必要になります。
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右下にあるまたはプロフィール写真をタップして、プロフィールに移動します。
- [プロフィールを編集]をタップします。
- [プロアカウントに切り替える]をタップします。
- [次へ]をタップします。
- ビジネスの[カテゴリ]を選択して、[完了]をタップします。
- [ビジネス]を選択して、[次へ]をタップします。
- [次へ]をタップします。
- 連絡先の詳細を追加し、[次へ]をタップします。この手順をスキップする場合は、[連絡先情報を使用しない]をタップします。
- アカウントセンターを使用してログインを共通化する場合は、[Facebookにログイン]をタップします。この手順では、ビジネスアカウントをビジネスに関連するFacebookページにリンクすることができます。任意の手順ですが、Metaが提供するビジネス用の各機能が利用しやすくなります。注: 現時点では、ビジネスアカウントにリンクできるFacebookページは1つまでです。この手順を省略する場合は、[スキップ]をタップします。
- 任意の手順を完了してプロアカウントを開設するか、右上の[X]をタップしてプロフィールに戻ります。
- プロフィールでビジネス情報を表示または非表示にするには、プロフィールに移動して、[プロフィールを編集]をタップします。[ビジネスの公開情報]の[プロフィール表示]に移動して、カテゴリラベルと連絡先情報の表示・非表示を選択します。[完了]をタップします。
※引用:Meta社公式「Instagramでビジネスアカウントを設定する方法 | Instagramヘルプセンター」
アクションボタンを追加
ビジネスアカウントの取得後、Instagramの予約ボタンである、アクションボタンを設置する作業を行います。
- Instagramビジネスアカウントに移動します。
- [プロフィールを編集]をタップします。
- [ビジネスの公開情報]で[アクションボタン]をタップします。
- プロフィールに追加するアクションボタンを選択します。ボタンをオンラインサービスにリンクするか、連絡先情報を収集するリード獲得フォームを追加します。
- パートナーを選択するかリード獲得フォームを設定したら、[完了]をタップします。
Instagramの予約機能を使うには、提携している外部予約サービスにあらかじめ登録しておく必要があります。手続きの際、連携する予約サービスを選ぶとログインが求められることがあります。必要に応じて対応します。
連携が成功すると、Instagramプロフィール画面に予約ボタンが表示されます。フォロワーはプロフィールページにある【予約する】または【席を予約する】ボタンをタップし、予約の手続きを行えるようになります。
これで、Instagram上で予約をかんたんに受け付ける準備が整います。
Instagramの予約機能を使うメリット
Instagramの予約機能を使うと得られる効果について4点紹介します。
ユーザーが投稿を見たあとかんたんに予約可能
Instagramのプロフィールページから直接予約ができるため、顧客がすぐに予約行動を起こすことができます。ユーザーが他のサイトに移動する手間が省け、離脱が防げるため予約の完了率が向上します。特に投稿やストーリーを見たタイミングでかんたんに予約ページにアクションできる点が、顧客にとって利便性が高く、好まれます。
SNS経由の集客による予約数の向上
Instagramは多くのユーザーが日々アクティブに使用しているプラットフォームです。Instagramの過去のプレスリリースと、Facebook Japan 味澤代表のセミナーにおける発言から、2023年時点での日本国内ユーザー数は6,600万人以上と推定されています。
さらに、総務省「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」内「【令和5年度】主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率(全年代・年代別)」によると、Instagramの全年代における利用率はLINE、YouTubeに次いで3位となっています。10代から50代では半数以上が利用しており、幅広い年代に普及した集客に利用しやすいSNSだと考えられます。
スタッフ個人のアカウントからも予約受付が可能
個人のInstagramアカウントページに予約ボタンを設置し、各スタッフの予約ページと連携させ、指名予約を行うことも実現できます。特に美容室の予約の場合、特定のお店を予約したいというよりも、自分の希望のヘアスタイルを実現できる美容師を予約したいというニーズが存在します。個人アカウントに予約機能が導入されていれば、該当者が担当したヘアスタイルの投稿を見て、ユーザーが「この人に担当してもらいたい」と思った人へ連絡し、予約をとる流れがスムーズになります。
予約業務の効率化
Instagramの予約機能を導入することで、顧客の予約が自動化され、手動での予約受付が不要になります。スタッフの業務負担が軽減され、他の業務にリソースを集中させることができ、店舗運営がより効率的に進められます。
ハッシュタグや位置情報の活用による新規集客
Instagramの特徴として、ハッシュタグや位置情報を埋め込むことが挙げられます。ハッシュタグは投稿を検索する手掛かりとなり、位置情報は店舗の場所をアプリ内のマップ上でわかりやすく教えてくれます。
美容室のメニュー名や商品名を宣伝したり、ユーザーの利用しやすさを向上させるほかにも、英語、中国語、韓国語など外国語のハッシュタグを使用することで外国人ユーザーにもアプローチできます。また位置情報の表示で、店舗のロケーションを提示することで、初めての人からの訪問を後押しさせられます。新規で集客した見込み顧客を逃さないためにも、Instagramからスムーズに予約につなげる動線は必須となります。
Instagramの予約機能を使うデメリット
Instagramの予約機能には複数のメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。4点ピックアップして紹介します。
外部の予約サービスへの登録が必要
最も注意が必要なポイントとして、Instagramの予約機能は、Instagram単体で利用できる機能ではなく、特定の外部予約サービスと連携させて使うものです。つまり、Instagramの予約機能を使うには、提携企業の予約サービスに登録している必要があります。現時点では対応しているシステムが限られており、業種としては飲食店や美容サロンがメインとなっています。もし、自分が使いたい予約システムがInstagramの提携リストに含まれていない場合、別の予約サービスを使用する必要があるため、元々想定していた理想の予約受付の運用ができない可能性があります。
ビジネスアカウントが必要
Instagramの予約機能を利用するためには、個人アカウントをビジネスアカウントに切り替える必要があります。ビジネスアカウントでは常に公開状態となり、フォロワー以外のユーザーにもプロフィールが見られるようになります。そのため、個人としての使い方とビジネスの目的に合わせてアカウントを切り替えるかどうか、慎重に検討する必要があります。特に美容室のスタイリストなど、店舗のアカウントとは別に個人でInstagramを運用し、予約を受け付けたい人は注意する必要があります。
とはいえ、仕事の一環でInstagramを運用するのであれば、非公開設定を利用することは少ないため、大きな不都合はないかもしれません。ビジネスアカウントにすることで広告機能やアクセス解析も利用可能になり、メリットの方が多く享受できます。
Instagram外での予約処理
実際の予約処理は外部の予約システムで行われるため、Instagram内で完結するわけではありません。このため、ユーザーがInstagramから予約システムに移行する際に、離脱する可能性があり、スムーズに予約が完了しない場合があります。
詳細なカスタマイズの制限
予約ボタンをプロフィールに配置するだけの仕様であるため、予約機能自体のカスタマイズ性が低く、特に細かい設定や期間限定のキャンペーンなどをInstagram内で実装することは難しいです。これにより、ビジネスの独自のニーズに完全には対応できない場合があります。
Instagramで予約を取りたいニーズ
前述の通り、総務省の調査では、Instagramの全年代における利用率はLINE、YouTubeに次いで3位、10代から50代では調査対象者の半数以上が利用しており、若い世代だけでなく、幅広い年代が情報収集に利用しているSNSであることがわかります。この状況を踏まえると、Instagramで情報収集をした上でそのまま予約をしたいと考えるユーザーも同程度いると推測されます。
美容サロン・飲食店以外の店舗がInstagramで予約をとる方法
Meta社の公式アナウンスによれば、Instagramの予約機能は美容サロン・飲食店限定の機能になります。実は、提携しているシステムがグルメサイトや美容サロン専用の予約システムなためです。これらの業種は特にInstagramとの親和性が高いため、予約機能の連携が充実していますが、レッスンやスクール、イベント、ワークショップなど、他の様々なビジネスでもInstagramから予約をとりたいニーズが存在しています。しかし、それらの業種では、現時点ではInstagramのアクションボタンを利用することができません。
参考:Meta社 ニュースルーム
「Instagram、アクションボタンを美容サロン予約にも拡大」
「Instagram、ビジネスプロフィールからレストラン予約ができる「アクションボタン」を日本国内で導入開始」
美容サロン・飲食店以外の店舗で、Instagramから予約をとりたい場合は、独自の予約ページを準備した上で、以下の2つの方法をとることをおすすめします。
プロフィール画面に予約ページのリンクを設置する
Instagramのプロフィール画面にはリンクが設置できます。「プロフィールを編集」の画面にある「ウェブサイト」の枠に予約ページのURLを設定することで、予約サイトへの導線となり、アクションボタンの代わりとなります。
既に、予約ページ・予約サイトが存在し、プロフィール画面にリンクを設置していない場合、リンクを設置するだけで予約数の増加が期待できます。個人アカウントにも同様に設置できるので、指名予約にも対応できます。また、URLリンクの設置はビジネスアカウントでなくても利用可能です。
ストーリーに予約ページのリンクを設置する
Instagramの通常の投稿にはURL等のリンクを設置できませんが、ストーリーズには設置できます。
ストーリーは24時間経過すると消えてしまうので、セミナーなどの単発のイベントを宣伝し、オンライン予約に誘導するのに向いています。こちらもまた、ビジネスアカウントでなくても利用可能です。
予約ページの作成には、RESERVAの導入がおすすめ
Instagramに予約ページのリンクを設置したい店舗管理者には、予約システムを導入することを推奨します。その中でもおすすめなのがRESERVA(レゼルバ)予約システムです。RESERVAは、導入数30万社を誇る、シェア国内トップクラスのクラウド型予約管理システムです。業界・業種問わずあらゆるビジネスに対応しており、350種類以上の業態でRESERVAが利用されています。アカウント発行から予約システム作成完了まで最短3分で、永久無料で使えるフリープランもあるため、導入コストを低くしたい・使用感を確かめてから導入したいといった人にも最適です。さらに、RESERVAには100以上の豊富な機能が搭載されており、Instagramの予約機能では少し物足りない、使用するには不安というニーズにも応えられる、心強い予約システムです。
RESERVAを利用するメリット
事前知識が不要
RESERVAはシンプルで直感的な操作が特徴の予約管理システムです。このシステムを導入する際、複雑な設定や事前の専門知識は一切必要ありません。数ステップのかんたんな設定を行うだけで、すぐに予約サイトにて予約受付を開始することができます。そのため、技術的な背景がない人でも気軽に利用を始められ、開設したその日から効率的に業務を進めることが可能です。
予約管理を一元化できる
RESERVAを活用することで、予約受付から決済、顧客管理、集客活動まで、すべてを一つのシステムで完結できます。これによって、他の予約手段を併用する必要がなくなり、ダブルブッキングのリスクが消失します。
自店の業種に合った機能、RESERVAについて詳細を知りたい人は、以下から詳細をご確認ください。
まとめ
今回は、Instagramで予約を受け付ける方法について紹介しました。Instagramからは広く大衆に使われているSNSで集客に最適です。予約機能を導入することで、集客や顧客管理をスムーズに行うことができ、ビジネス運営がより効率的に進みます。なかなか予約数が伸びない、予約の受付がスムーズにできないと悩んでいる経営者の人はぜひ本記事を参考にしてみてください。