近年、さまざまな事業者が事前決済を導入し、支払い方法の選択肢を増やしています。事前に決済が済むため非常に利便性の高いシステムではありますが、なかにはデメリットも存在します。事前決済の普及が進むなか、導入するか悩んでいる方や、そもそも事前決済が何かわからないという方も多いはずです。
本記事では、事前決済の導入に関するメリットとデメリットを紹介しながら、導入時の注意点について詳しく解説していきます。
事前決済とは?
事前決済とは、クレジットカードをはじめとするキャッシュレスで商品やサービスの代金を事前に支払うことです。近年、オンラインショッピングや予約サイトでの支払い方法として活用されています。
事前決済を導入するメリット

無断キャンセル対策
事前決済は予約時に顧客が料金を支払うため、無断キャンセルや直前キャンセルといった悪質な行為を防止できます。また、キャンセルポリシーを設定することでキャンセル料の徴収が可能になり、万が一キャンセルが発生しても損失を最小限に抑えられます。
さらに、キャンセル料が発生することで、軽い気持ちで予約する顧客や、悪質なキャンセルを行う可能性のある顧客が事前にふるいにかけられるため、不当に予約枠が埋まることがなくなります。その結果、実際に来店する意志のある顧客に枠を提供でき、店舗の収益向上にもつながります。
充実したサービスの提供
事前決済を導入すれば、顧客が店舗に来店した際に会計をする必要がなくなります。会計作業にかかっていた時間を次の予約に向けた準備時間に充てられるため、より余裕をもって顧客を迎えられます。
店舗側がサービスの提供に集中できるだけでなく、顧客は当日サービスの利用のみで済み、双方の負担が減少します。
業務の効率化
事前決済の導入は、業務の効率化に役立ちます。通常の会計ではサービス利用終了後に顧客が店舗で支払う形ですが、事前決済では予約時に料金が支払われるため、当日の会計作業が不要になります。これにより、毎日のレジ締めや売上確認といった業務の負担が軽減され、スタッフの手間が大幅に削減されます。さらに、現金を扱う機会が減ることで、会計ミス防止や金銭管理の正確性向上につながります。
事前決済を導入するデメリット

顧客獲得機会損失の可能性
予約時の支払いを事前決済のみにした場合、クレジットカードを持っていない顧客や電子決済方法に不慣れな顧客は予約できなくなってしまう可能性があります。特に現金支払いに慣れている高齢者層では、事前決済の仕組みを理解していないケースもあるため、予約のハードルが高くなることが懸念されます。より幅広い顧客層をターゲットにする際は、事前決済と当日現金払いを併用するなど、複数の支払い方法を提供することがおすすめです。柔軟な対応により、顧客獲得機会の損失を防ぐことができます。
決済手数料がかかる
事前決済は一般的にクレジットカードによる支払いとなるため、決済事業者に対して決済手数料を支払う必要があります。サービス料金が少額の場合や小規模な事業だと、手数料負担が利益を圧迫する要因となる可能性があります。そのため、事前決済を導入する際には、現金払いと比較して、どの程度の利益差が生じるか利益換算することが重要です。
入金まで時間がかかる
事前決済はオンライン上で支払いが完了する一方で、売上金の入金までに一定の時間がかかるという特徴があります。決済代行会社によっては、入金が「月末締め翌月払い」や「週ごと」などに設定されているため、実際に現金化されるまでにタイムラグが発生します。
特に事前決済を導入した直後は、このタイムラグによる資金繰りの調整が必要です。売上が立っているのに現金が手元にないという状況を避けるためにも、事前に入金サイクルを把握し、資金管理の体制を整えておくことが重要です。
事前決済を導入する際の注意点
キャンセルポリシーを設定する
キャンセルポリシーとは、サービス提供者(店舗・施設など)が定めた、予約をキャンセルする場合の注意事項・ルールのことです。たとえば、予約後のキャンセル可能期間、キャンセル料の有無などを明記します。
事業者は、顧客に対して「キャンセルには料金が発生する場合がある」ことを事前に明確に伝えておく必要があります。この説明がない場合、たとえ無断キャンセルであっても、キャンセル料を法的に回収することは難しくなる可能性があります。そのため、キャンセルポリシーを明確に設定し、予約時に顧客へ周知することは非常に重要です。
カードブランドの記載
クレジットカードには複数のブランドがあり、事前決済を行うシステム側が対応カードを決めています。必ずしもすべてのブランドが対応できるわけではないため、予約時に使用できるカードブランドを明記する必要があります。もし顧客が、予約システムで対応していないカードブランドを使用しようとすると、決済エラーや予約不可の原因となってしまいます。あらかじめ対応ブランドをわかりやすく表示しておくことで、入力ミスや無用なトラブルを防ぎ、スムーズな予約につながります。
セキュリティ重視
事前決済を導入すると、クレジットカードの情報を扱うことになります。クレジットカード情報には顧客の重要な個人情報が含まれているため、慎重に管理しなくてはいけません。万が一、顧客情報の漏洩や不正利用の被害が発生した場合、顧客に被害を与えることだけでなく、顧客からの信頼も失われてしまいます。そのため、事前決済を導入する際にはセキュリティ体制が整っている決済サービスを利用することが重要です。
事前決済を利用するならRESERVA

RESERVAは、事前決済に対応している予約システムです。キャンセル料徴収やキャンセルポリシー設定など、事前決済利用時に必要な機能が豊富に備わっています。
RESERVAは事前決済手数料4.9%ですが、他社であるA社では手数料5.6%、B社では6%と、他社と比較して安いという特徴があります。
セキュリティ対策としては、ISO/IEC 27001やISO/IEC 27017を取得しており、SSLに対応しています。初期費用は無料で、操作性もシンプルなため、予約システムを初めて導入する事業者の人にもおすすめです。
まとめ
本記事では事前決済導入時のメリットとデメリット、注意点について解説しました。
事前決済の導入には、無断キャンセル対策や業務の効率化などの利点がある一方で、決済手数料がかかるという欠点もあります。事前決済を事業で導入する場合には、便利な部分だけに目を向けるのではなく、事業にとって不利益にならないかを考えることが重要です。
また、事前決済に優れた予約システムを選択することで、事前決済を快適に利用することができます。
事前決済の導入を検討している人は、ぜひ本記事を参考にしてください。