新型コロナウイルスの蔓延を機に、店舗の運営方法やあり方が大きく変化した今、多くの企業や個人事業主で店舗経営に活用され始めたYouTube。しかし、その仕組みは大変難しく、複雑なシステムや大量の情報が原因で、一歩をなかなか踏み出せずにいる個人経営の方々も多いのではないでしょうか。
YouTube記事第一弾では、企業のマーケティングにYouTubeを活用するメリットやその内容、活用事例などを幅広くご紹介しました。今回はその続編第二弾。YouTubeを店舗経営に活用しようとお考えの個人経営の方に向けた、YouTubeチャンネルの実際の運用方法や、個人経営での運用のポイントなどをお伝えしていきます。
YouTube記事第一弾はコチラ↓
マーケティングでのYouTube活用メリットは?企業の成功事例もご紹介!
YouTubeは個人経営でも効果あり?
企業のYouTube動画というと、大企業やメガベンチャー企業などのチャンネル動画を思い出すかもしれませんが、個人経営や中小企業でマーケティングにYouTubeを活用し、成功しているところも多く存在します。
大企業ほど大きな売上は期待できないかもしれませんが、自社の宣伝や店舗をより多くの人々に知ってもらう手段としてYouTubeを使用することは、経営規模にかかわらず、とても良い策ではないでしょうか。個人経営でも、チャンネルの使い方や動画のあげ方次第で、大きな効果をもたらすことが可能です。
それでは今から、実際にアカウントを開設する前に事前情報をしっかり押さえておきましょう。
YouTubeの公式コマーシャル動画はコチラ↓
アカウント開設前に、知っておきたい4つの疑問
他のSNSではなくYouTubeがおすすめな理由
自社のマーケティングや集客アップの対策を行う方の中で、「どのSNSや動画ツールを利用したら良いのだろう。」と迷っている方々も多いのではないでしょうか。LINEやTwitterなど、世界的に幅広く利用されているツールやアプリの中でもYouTubeをおすすめするその理由は、
1. 収益化ができる(広告収入、再生回数収入)
2. Googleの検索上位になりやすい(若者中心に、動画検索需要が増加傾向)
3. 会社のイメージを表現しやすい(統一した動画種類、動画での多様な表現)
といった主な3点があげられます。他のSNSと併用して店舗を宣伝するのも一つの方法です。様々なSNSを活用してみたいとお考えの個人経営様は、下の記事も併せてチェックしてみてください。
YouTubeを始めたら収益はすぐにでるのか
最近では学生が小遣い稼ぎのためにユーチューバーになるケースもあります。しかし、YouTubeアカウントを開設した誰もがすぐに収益を得ることができるわけではありません。収入を得る方法はいくつかあります。
広告収入を得るには、
・YouTubeパートナー プログラム(YPP)に申し込む(条件あり)
・広告収入を得るための条件を満たしている
という条件があります。また、5秒でスキップできる広告は、30秒以上表示された場合に初めて広告収入が発生し、バナー広告に関しては、クリックされることで初めて収入が発生するなど、収入が得られるまでの道のりはかなり長いことが分かります。個人経営でYouTubeを活用される方々は、すぐに収入を得られると考えず、長い目で運用を検討することをおすすめします。
企業アカウントと個人アカウントの違いは?
現在記事をご覧になっている方の中にも、YouTubeを観るための個人のアカウントを所有している方々は多いのではないでしょうか。企業アカウントと個人アカウント、正直機能や中身に関しての違いはありません。しかしここで疑問に思った方々もいると思います。
「公式マークがあったような気が…」
そうです、Twitterと同じように、YouTubeのチャンネルにも公式マーク(認証バッジ)があります。しかしこれには条件があり、
・チャンネル登録者数が 10 万人に達している(10 万人未満であっても、YouTube 以外でも広く認知されているチャンネルであれば、YouTube がプロアクティブに認証する場合あり)
・チャンネルが表しているクリエイター、ブランド、当事者にそのチャンネルが本当に属していること。
・チャンネルが一般公開されていて、チャンネルバナー、説明、チャンネル アイコン、コンテンツがあり、YouTube で活動中であること。
以上がクリアとなり始めて認証バッジがもらえるため、かなりハードな条件です。認証バッジをもらっても、偽物のアカウントと間違われないなどの効果があるのみで、追加機能が使えるわけではないので、個人でアカウントを使用するのと同じ要領で進めて大丈夫です。
YouTubeの収益と税金の関係
YouTubeを事業として運営していくうえで知っておきたいのが、税金問題。YouTubeで得た収入は、税金がかかるのでしょうか。
個人事業主がYouTubeで得た所得は、雑所得と事業所得にの2種類に分かれます。
雑所得:利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得及び一時所得のいずれにも該当しない所得(仮想通貨、アフィリエイト etc…)所得税法 第35条より一部抜粋
事業所得:農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業を営んでいる人のその事業から生ずる所得(マッサージ店の施術で得た所得、ジュエリー店での商品売上による所得)国税庁公式HP内~事業所得の課税のしくみ(事業所得)~より抜粋
個人事業主が行うYouTubeがどちらに当てはまるかで、税金も変動します。
雑所得の場合は、所得額が20万円を超えて初めて確定申告が必要になります。そのため、YouTubeであまり収益が見込めないとお考えの個人経営の方々は、雑所得でYouTube収益を計算することがおすすめです。
事業所得の場合は、事前に税務署に「開業届」の提出と認可が必要となりますが、「青色申告承認申請書」を提出すると特別控除により節税を行うことができます。ただし、青色申告が認められるには条件がかなり厳しいので、ある程度YouTubeでの収入があり、かつ手間をかけても良いから節税したいとお考えの個人経営の方々向けです。
ユーチューバーなど、YouTube配信を専業としている方は基本的に事業所得を選びますが、個人経営をしながら会社の情報をYouTubeでアップしている方などは、雑所得で換算して良いと思います。
いよいよYouTubeアカウント開設とチャンネル作成へ。操作手順を簡単にご紹介
長くなりましたが、それでは実際にYouTubeアカウントを開設、チャンネルを作成してみましょう。YouTubeアカウント開設自体は個人アカウントと手順は同じなので、割とかんたんです。
1. Googleアカウント開設
まず、お持ちのデバイスで、YouTubeの公式HPに入ります。入ることができたら、上記写真右上の赤い矢印の部分にあるログインと書かれているボタンをクリックします。
クリックすると、このような画面が表示されます。Googleアカウントをすでにお持ちの方は、ここでログインを行ってください。アカウントを持っていない方は、上記画像の左下矢印で指している、アカウント作成ボタンをクリックしてください。
次にこのような画面が出てくるので、個人情報や企業情報など、必要事項を記入し、次へボタンを押します。
先ほど記載したメールアドレスに確認コードが送られてくるので、そのコードを入力し、確認ボタンを押します。
最後に、表示される利用規約をよく読んで、同意ボタンをクリック。以上でYouTubeアカウントが開設完了となります。
2. YouTubeチャンネル作成
Googleアカウントを作成したら、次にYouTubeチャンネルを作成していきます。まずログイン後、右上のアカウントアイコンをクリックします。すると、画像のような、チャンネルを作成と書かれたボタンがあるので、そこをクリックしてください。
左は、Googleアカウントに登録している名前でYouTubeチャンネルを作成する場合、右は、企業や会社などの名前でチャンネル作成する場合です。どちらを選択しても構いませんが、今回は企業や会社のアカウントを作成する手順なので、右を選択してください。左を押してしまっても右と同じ形に変更できます。
最後に、ブランドアカウント名を記入します。店舗経営を行っている方々は店舗名、その他企業名などを記入し、YouTubeチャンネル完成です。
YouTubeは作成動画配信だけ?まだある便利な機能
ライブ配信でリアルにお客様とつながる
YouTubeは、自分たちで動画を撮って編集し、作成したものをアップするイメージが多いかと思われますが、最近は、ライブ配信機能を使って、お店の最新グッズを紹介したり、リアルに質問に答える場を設ける方法も増えてきています。
観る人を限定してライブ配信を公開する機能などもあるため、会員制のサービス運営をしている方でも、会員様限定のライブ配信を行うことができます。
アナリティクスで投稿動画をかんたん分析
YouTubeを店舗経営に利用するとなると、その効果や影響があるかどうかが気になるところです。しかし、ただ投稿するだけでは、投稿した動画の何が人気か、どのように動画を作成したらよいのかが把握できません。
GoogleがYouTubeに搭載しているサービス、Analytics(アナリティクス)では、YouTubeチャンネルで作成した動画の再生回数や、チャンネル登録者数などの管理を行うことができます。
YouTubeを使って時代に沿った店舗経営へ
YouTubeを使った企業PRや事業展開は、これからますます増加していくと思われます。大企業や芸能人の方々、ユーチューバー以外に、個人経営においてもYouTubeなどの動画配信需要は高まっていくのではないでしょうか。大量にある情報に惑わされず、店舗経営により役立てるようなYouTube運営ができるように、取り組んでみてください。
YouTubeヘルプでは、YouTubeを活用するうえでの基本情報や、アカウント開設方法などを動画で公式にアップしています。より詳しいYouTube運用方法が知りたい方は、YouTubeヘルプのチャンネルにアップされている動画も参考にしてみてはいかがでしょうか。(YouTubeヘルプ)