アフターコロナのイベントを調査|2022年新常識「予約システム活用」の事業経営

アフターコロナのイベントを調査|2022年新常識「予約システム活用」の事業経営

更新

日本では現在、わずかながら外出やイベントの機会が増えつつあります。10月の上旬には国内の新規感染者数が1,000人を下回り、そこから2ヶ月経過した現在では、100人前後を推移し始めたこと、現時点でワクチン接種率は約8割に到達したことなどから、感染状況が小康状態になったことが主な要因と考えられます。

一方で、感染力が強いとされているコロナウイルスの変異株であるオミクロン株が南アフリカで最近発見され、南アフリカやヨーロッパ、アジアで感染者が増加しています。日本でも感染が確認されており、新型コロナウイルスによる危機は去ったとは言えない状況にあります。

イベントの実施状況と変化

日本では徐々にある程度の規模のイベントも増えてきましたが、依然として人数制限などは実施されている状況です。世間の雰囲気もイベントの開催を望む声がある一方で、まだ大規模なイベント開催は不安視する声も少なくありません。今後もイベントを開催していくには適切な措置を取る必要があります。現時点ではアフターコロナといえる状況ではありません。

感染対策としての人数制限

2021年12月現在、1,000人を超えるイベントの人数制限は、政府の「基本的対処方針に基づくイベントの開催制限、 施設の使用制限等に係る留意事項等について」に従う形で各都道府県が「感染防止安全計画(以下、「安全計画」)」などの受付をしています。「安全計画」の策定がない場合、人数上限や大声の有無で収容率が厳しく設定されています。

この表の制限は現時点(2021年12月6日)で適用されているもので、今後の新型コロナウイルスの影響を受けて、イベントに対する制限が再び強化される可能性もあり、政府からの最新の発表に注意する必要があります。

コロナ前後のイベントの振り返り

イベント開催においてコロナの前後で大きく影響を及ぼしているのが「密の回避」です。コロナ以前ではイベント施設の座席を1つ飛ばしで利用することは考えられなかったことですが、今ではほとんど当たり前になっています。この「密の回避」という問題に対して、イベントにおける「予約」の価値や意味が変化してきました。

例えば、政府作成の表から、コロナ前のイベントでは見ることがなかった基準として「人数上限」と「収容率」があります。いずれも密の回避が目的ですが、会場の収容人数より制限がかかるケースもあるため、「人数上限」に合わせてイベントの参加人数を適切に管理するためには事前予約が有効だと言えます。

また、コロナ以前のイベントで見られた入場時の行列も密を作る原因になります。事前予約を利用し予約時の番号などに紐付けることで、入場する時間や滞在時間を管理でき、効率よくイベントの参加人数やイベント内の人流をコントロールすることができます。

収容率については「大声の有無」による制限を受けるため、大声を出すような音楽フェスやスポーツ観戦は収容率を下げるか「安全計画」の策定が必要となります。まずは「安全計画」の策定を行うべきですが、飛沫感染防止と密の回避の観点から見て「人を増やすなら声を出さない、声を出すなら人を減らす」というトレードオフは、アフターコロナにおいて人を集める際のニューノーマルとして定着することが予想されます。

大規模イベントの2021年の動向

スポーツ観戦

2021年のスポーツ観戦において、「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」(以下、「東京オリンピック」)が最も大きな話題であったことは間違いないでしょう。賛否両論の中で始まった「東京オリンピック」ではほとんどの競技が無観客で行われるなど様々な対策が取られ、結果的には新規感染者を1000人以下に抑えた状態で閉幕を迎えました。

また、プロ野球を始めとするプロスポーツの多くは2021年に開幕したシーズンから、観客数を減らし、大声を禁止した状態で開催されていました。NPBは2021年には無観客で行われた春季キャンプについて、有観客での実施を計画しています。来シーズンについては現状明言はされていませんが、収容人数100%を目指して対応していくと予想されます。

Jリーグについては来期より「安全計画」を策定した上で、収容率100%を目指す方針を打ち出しています。大声は引き続き禁止ですが、状況に応じて変化する可能性もあります。いずれの取り組みもワクチン・検査パッケージ制度を活用する方針で、より多くの観客動員を狙います。

音楽イベント

音楽イベントでは、夏に開催される大規模なフェスである「FUJI ROCK FESTIVAL」や「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」などが有名です。2020年は全面的に中止のなった音楽フェスですが、2021年においては「FUJI ROCK FESTIVAL」など一部のフェスは人数制限などの対策を取った上で開催された一方で、「ROCK IN JAPAN」などは中止を表明するなど各運営によって判断が分かれました。

特に夏の時期は、感染者数が増加していたにも関わらず、ずさんな管理体制で開催された音楽フェスが全国的に報道されたことや、その他のフェスに参加するアーティストのSNSでの不用意な発言によって風当たりが強い状況でした。イベント自体は開催されても、アーティストが自主的に参加を辞退するケースもありました。

その他、「FUJI ROCK FESTIBAL」を始めとして、今年開催されたフェスの多くはオンラインでの生配信が行われ、会場に行かずとも楽しめる取り組みもなされていました。来年以降の開催にも注目が集まりそうです。

イベント事業者の2021年の動向

事例①ドローンショー

北海道上士幌町にある「道の駅かみしほろ」で2021年12月16日~25日の10日間開催される「カミシホロホテルpresents クリスマスドローンショー2021in上士幌」は夜空にクリスマスや上士幌のモチーフを描き出す屋外で行われるドローンショーです。国内企業のドローンショーでは最大規模の300機のドローンを使用しており、最大100m×100mのアニメーションが演出されます。

このドローンショーは、「道の駅かみしほろ」屋外観覧エリアで入場無料で見ることができるほか、「道の駅かみしほろ」館内に有料の特別観覧席が設けられています。特別観覧席は完全予約制で予約サイトが用意されており、軽食とドリンクがセットになっています。また、イベント当日は地元の演奏家によるクリスマスコンサートを楽しむことができます。

事例②トークセッション

都市観光ホテル「OMO7(オモセブン)旭川 by 星野リゾート」では、2021年12月15日にプロスキーヤー児玉毅氏とフォトグラファー佐藤圭氏によるトークセッション「HOKKAIDO POWDER BELT Talk Show in Asahikawa」が開催されます。

これまでの旅を振り返るショートムービーの上映に始まり、児玉毅氏と佐藤圭氏に星野リゾート代表の星野佳路氏を加えた3名によるトークセッションが予定されています。トークセッションは「OMO7旭川 by 星野リゾート」内の「OMOベース」で行われ、参加には専用サイトからの予約が必要です。

事例③オンライン展示会

オフィス総合商社・株式会社オカモトヤによるオンライン展示会【Office Trip~ つながるつなげる~】が2022年1月24日(月)~28日(金)まで開催されます。こちらの展示会は例年オフラインで開催してきたオフィス関連商材の展示会をオンラインで開催する取り組みです。

コロナを経て変化した働き方に合わせて、オフィス商材の需要や企業の抱える課題も大きく変化してきたことを受け、オンライン展示会という形態を取りながら商品の紹介だけでなく、オフィスの「今」と「これから」を探しに行ける旅として6種類のコンテンツが準備されています。

オンライン展示会は基本無料で参加できますが、一部コンテンツは購入が必要で、公式サイトより事前登録が必要です。

事例④ワークショップ

島根県は、株式会社ポーラ・オルビスホールディングス、ANAホールディングス株式会社と2021年3月に結んだ連携協定に基づき、新しい体験型ツアー「美肌ウェルネスツーリズム」の発売を開始しました。その記念イベントとして、アンテナショップ「日比谷しまね館」でワークショップ「体感!美肌ウェルネスin日比谷」が開催されます。

東京にいながら「美肌ウェルネスツーリズム」をダイジェストで体感できるこのイベントでは、美肌ウェルネス専門家による美容法のレクチャーと、島根県飯南町の森林セラピーを体感するワークショップが実施されます。

開催日時は2021年12月18日と19日の2日間で、参加費は無料ですが先着順の完全予約制となっています。

事例⑤クルーズ

淡路花博20周年記念事業として、2021年9月22日(水)、9月23日(木)、10月8日(金)、10月9日(土)の4日間だけ「秋のうずしおナイトクルーズ」が開催されました。これまで、夜にうず潮を見ることはできないと言われていましたが、照度の高いLEDライトを船上から海に向けて照射することで、幻想的な夜のうず潮を楽しむことができるようになりました。

また、2021年11月から2022年1月にかけて設定する26日間に「うず潮とサンセットを楽しむ船旅」を実施しています。こちらでは鳴門海峡に沈むサンセットと真っ赤に染まる鳴門のうず潮を楽しめます。

「うずしおクルーズ」では、密防止のために乗船人数を通常の定員の半分以下までとし、事前予約制(前日正午までにWeb予約)を推奨しています。

このように、予約やオンラインを活用して、ニューノーマルに合わせたイベント運営が始まっていることがわかりました。

イベント事業者の2022年の展望

イベントを取り巻く情勢は来年以降も不安定な状況が続くと予想されます。昨今のオミクロン株の出現によって再び制限が強くなる可能性があり、イベントの運営側には厳しい状況が続きます。一方で、2年に及ぶ断続的な自粛期間の影響から、イベントの開催の機運が高まっていることも間違いありません。密を回避し、感染対策をしながらより価値のあるイベント開催の実現が期待されます。

予約の一般化による変化

ここまでの説明にもあるとおり、イベント開催における「予約」は今まで以上に一般化し、よりスタンダードなシステムとなっていくと考えられます。すると、いままで「予約不要」で行われていたイベントも「来場者制限」の概念が加わり、より事前受付の体制が事業者側に求められてくるでしょう。

また、多様性が広がる現代社会においては、顧客に対するサービス提供の質、満足度が重視され、来場来店前に「事前確認事項」を明示することが求められます。事業者のみなさまにおいては、以下の事項をどの程度考慮したサービス提供ができているでしょうか。

  • 身体障がい者への配慮
  • 障がい者手帳の申告
  • 車いすの有無
  • 身体障がい者補助犬の有無
  • 付き添いの有無
  • アレルギーの有無
  • ワクチン接種の有無(証明書の有無)
  • その他慢性疾患、難病の有無
  • 妊婦やけが人への配慮
  • 宗教上の配慮(ハラール食など)
  • ヴィーガンやベジタリアンに対する配慮
  • その他食事に関する配慮(加工や弁当、離乳食の持ち込み)
  • LGBTQやトランスジェンダーへの配慮
  • 喫煙/禁煙
  • 子どもの同伴の有無
  • 車やバイクなど乗り物の有無
  • ベビーカーの有無
  • ペットの同伴の可否
  • 日本語が使えるか

イベントの小規模化・オンライン化

施設の収容率に合わせて、入場者数の人数制限をかけながら採算を取るためには入場チケットの値上げが必要になります。実際に東京ディズニーリゾートでは2021年の10月1日からチケット料金の値上げに踏み切るなどの動きが見られました。イベントも同様に、施設利用料が一定のままで集客数が減れば、1人当たりの金額を上げざるを得ない状況になると考えられます。

イベントの内容次第では、会場や開催規模の縮小、オンラインでの実施が選択肢になるため、開催費用を抑えることが可能になってきます。大規模開催にこだわらず、開催数を増やしながら、より質を高めるなどのアプローチが考えられます。

まとめ

オミクロン株を始めとして、今後の新型コロナウイルスの影響が来年以降の状況にどのような変化をもたらすのかは、現時点では不明な部分が多くあります。ワクチン接種が進み、落ち着きを見せた後での出現であったため、動揺が広がることは避けられないでしょう。アフターコロナ、と呼べる時期が来年に到来するのか、再来年以降になるのか、現時点では断言はできません。

ですが、各イベントごとにコロナの影響を受けて、オンラインでの実施や、入場制限、予約の活用など様々な対策を取っていることがわかります。予約の一般化や、規模感の変化が予想されるアフターコロナで、イベントの運営に必要なノウハウにも変化が生じると予想されます。

特に、多くの人が出入りするイベントにおいては予約を基本としたシステム作りは人数や収容率の制限、ワクチン接種の有無の確認などを考えると、ニューノーマル時代にはほとんど必須と言ってよいでしょう。

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