2020年3月に初めて緊急事態宣言が発令されてから1年以上が経ちましたが、未だ新型コロナウイルスの感染拡大は続いています。2度の緊急事態宣言やまん延防止重点措置の発令によって、人々の行動は大きく制限され、インバウンド事業や国内消費の縮小など日本経済は大きな打撃を受けています。
今回は、日本銀行(以下:日銀)が2021年4月15日に公表した「地域経済報告書(さくらレポート)」を分析し、2021年下半期の景気予想と事業戦略について徹底解説します。(情報参照元:日本銀行ホームページ「地域経済報告(さくらレポート、2021年4月) 」)
「さくらレポート」とは
「さくらレポート」とは、日銀が年4回(4月、7月、10月、1月)公表する地域経済報告書のことです。アメリカの連邦準備制度理事会が公表する「地区連邦銀行経済報告」が、表紙の色から「ベージュブック」と呼ばれているのを参考にして、日本では「さくらレポート」という呼称がつけられました。2005年から掲示されている「さくらレポート」では、日銀の地方支店からの報告をもとに、全国9地域(北海道、東北、北陸、関東甲信越、東海、近畿、中国、四国、九州・沖縄)の経済状況や景気判断について集約されています。
さくらレポートの内容と構成
①各地域の景気判断の概要:地域別の景気判断を総括、前回からの変化を矢印で図示
②地域別金融経済概況:地域ごとの詳しい経済状況について分析、企業の声を掲示
③参考計表:景気判断の参考となる統計データを掲載
さくらレポートを通して、地域間の経済格差や日本全体の景気状況について理解を深めることができます。
地域の景気が一覧でわかる「各地域の景気判断の概要」
最初に、さくらレポートでは、全国9地域(北海道、東北、北陸、関東甲信越、東海、近畿、中国、四国、九州・沖縄)における景気の総括判断についてまとめられています。3カ月前の調査との変化が矢印で図示されており、地域ごとの大まかな景気状況が把握できます。
各地域の景気の総括判断と前回との比較
全9地域のうち、北海道と東北の2地域では引き下げ、他7地域では改善・悪化度合いが変化しなかったと判断されました。多くの地域で新型コロナウイルスの感染拡大から「厳しい状態にある」としつつも、2020年の緊急事態宣言時に比べて大きな打撃がなかったことから、全体としては「基調としては持ち直している」、「持ち直しつつある」などと回復傾向を示しています。一方で、北海道・東北では、緊急事態宣言やまん延防止重点措置の発令による影響や、新型コロナウイルスの再拡大が懸念されていることから景気判断が引き下げられました。
ミクロ視点で詳しい動向を分析する「地域別金融経済概況」
次に、地域別金融経済概況では、地域ごとに「全体感」・「需要項目別動向」・「企業の主な声」についてまとめられており、企業に寄り添ったミクロ視点で、各地域の経済状況について把握することができます。3項目を照らし合わせることで、より具体的にどのような需要項目や業界が景気判断に影響しているのかについて考察を深めることができます。
北海道地域
北海道地域の景気は、新型コロナウイルス感染拡大の影響から厳しい状態にあり、横ばい圏内の動きとなっています。公共投資が高水準で推移しているものの、個人消費・輸出・住宅投資などは引き続き低い水準です。また、労働需給、雇用者所得の両方で弱めの動きが見られており、企業の業況感は悪化したと推測されています。
企業の主な声(「地域経済報告(さくらレポート、2021年4月) 」から抜粋)
・北海道新幹線の札幌延伸工事を中心に大型案件を数多く落札できており、公共工事部門の売上は高水準で推移している。
・自動車部品の増産を受けて期間工の募集を増やしているものの、十分な人員が集まらず、既存社員の残業時間を増やして対応している。
・観光需要の本格的な回復が見通しにくい中、札幌市内ではホテル建設の着工延期が散見されており、建設工事の再開時期も見通せていない。
東北地域
東北地域の景気は、依然として厳しい状態にありつつ、基調としては持ち直している状況です。新型コロナウイルス感染拡大で、独自の緊急事態宣言が発令された地域もあり、サービス消費が大きな打撃を受けています。一方、公共投資や設備投資において持ち直しの動きがあり、雇用・所得環境で弱さがられるものの、企業の業況感は改善していると推測されています。
企業の主な声(「地域経済報告(さくらレポート、2021年4月) 」から抜粋)
・東日本大震災からの復旧・復興工事は、放射性物質によって汚染された土壌等を保管する中間貯蔵施設に関する工事などを中心に引き続き高水準となっている。ただし、2021 年度の復興予算は、前年度から大幅に減少しているため、工事量は徐々に減少する見込み。
・新型コロナウイルス感染症に加え、引き続き金融機関によるアパートローン審査の厳格化が影響し、貸家の着工戸数が減少を続けている。
・半導体不足による生産調整や、大雪の影響による納期の遅れにより、登録台数は前年を下回っているが、受注台数は新型車効果等から前年を上回っており、販売の回復傾向は続いている。
北陸地域
北陸地域の景気は、厳しい状態にありますが、持ち直しつつある状況です。個人消費・住宅投資は、持ち直しのペースが鈍化し、弱めの動きとなっていますが、公共投資は、高水準で横ばい圏内の動きとなっており、電子部品・デバイスを中心に生産も緩やかに持ち直しています。このため、企業の全体的な業況感は改善していると推測されています。
企業の主な声(「地域経済報告(さくらレポート、2021年4月) 」から抜粋)
・北陸新幹線の敦賀延伸工事や道路関連工事が進捗していることから、工事量は高水準となっている。2021年度予算でも、敦賀延伸や国土強靱化関連の事業費が織り込まれていることから、引き続き高水準の工事量が続く見通し。
・レストラン事業は、地元客の外出自粛が続く中、県外観光客の減少も相まって厳しい状態が続いている。特に、酒類を提供する店舗では、外飲みが敬遠されていることから、一段と厳しい。
・一部の不急の投資を先送りしているものの、生き残るためには不断に成長分野を開拓し続けることが重要であり、研究開発投資や生産性向上に向けた投資への積極的なスタンスは、一切崩していない。
関東甲信越地域
関東甲信越地域の景気は、サービス消費を中心に引き続き厳しい状態にありますが、基調としては持ち直している状況です。オリンピック開催に向けた、公共投資・設備投資は高水準に推移しており、世界の需要回復による輸出・生産の増加は続いています。感染症への警戒感が続く状況下で、個人消費の停滞がみられるものの、企業の業況感は改善していると推測されます。
企業の主な声(「地域経済報告(さくらレポート、2021年4月) 」から抜粋)
・コロナ禍で対面営業やイベント開催の機会が減り、出張費やイベント開催費用などが大幅に減少した結果、減収ながらも増益を確保した。このもとで、バーチャル店舗の開設や機能の拡充によりオンライン営業の強化を図っている。
・半導体不足の影響による完成車メーカーの減産を受け、生産の増勢が一服している。このため、2021 年度の売上計画の伸びも抑え気味にした。
・旅行や飲食などのサービス消費の代替として家電の購買意欲が引き続き高い。在宅時間の増加を受けて、テレビやパソコン、白物家電、調理家電の売れ行きが好調。
東海地域
東海地域の景気は、厳しい状態が続く中、持ち直している状況です。飲食・宿泊サービス等で下押し圧力の強い状態にあるものの、海外需要の高い自動車や鉄鋼における輸出の増加、個人消費の持ち直しで、企業の業況感は改善していると推測されています。
企業の主な声(「地域経済報告(さくらレポート、2021年4月) 」から抜粋)
・緊急事態宣言の解除を受けてわずかながらも旅行予約が入り始めているが、感染症への警戒感が高い状況が続いているため、都道府県境をまたぐ移動には慎重なスタンスにあり、近場の旅行が大半となっている。
・当地からの自動車関連輸出は、自然災害に伴う部品の供給制約により一時的に下押しされたが、この供給制約が解消されたもとで、引き続き堅調な海外需要を受けて足もとでは再び増加している
・データセンターやパソコン向けの部品需要が旺盛なもとで、継続的に能力増強投資を実施して生産水準を引き上げている。
近畿地域
近畿地域の景気は、依然として厳しい状態ですが、全体として持ち直している状況です。変異株の感染拡大でまん延防止等重点措置が実施されているため、サービス消費への下押し圧力は強い状態にありますが、輸出・生産・公共投資は緩やかな増加傾向にあり、企業の業況感は、製造業を中心に引き続き改善していると推測されています。
企業の主な声(「地域経済報告(さくらレポート、2021年4月) 」から抜粋)
・公共施設や高速道路の建設工事を中心に増加している。工事の発注や施工において、感染症の影響はほとんどみられていない。
・大阪市の繁華街「ミナミ」では、近年、訪日外国人客の購買力に期待した出店が増加していたが、感染症の影響で撤退等が相次いだため、地価が大幅に下落した。
・緊急事態宣言再発出の影響から、3月に見込んでいた修学旅行の大半がキャンセルとなった。同宣言解除後も、各学校とも宿泊を伴う修学旅行の実施を様子見しており、現時点では 2021年度の予約も低調。
中国地域
中国地域の景気は、依然として厳しい状態ですが、持ち直しの動きがみえます。特に2018年の豪雨被害からの復興需要で、公共投資が高水準で推移しています。輸出や個人消費においても持ち直しの動きが続いていますが、観光需要の低迷でサービス消費は厳しい状態のため、企業の業況感は小幅に改善していると推測されています。
企業の主な声(「地域経済報告(さくらレポート、2021年4月) 」から抜粋)
・西日本豪雨に係る復旧工事や国土強靱化関連の工事が継続する中、工事の出来高は引き続き高水準となっている。
・海外メーカーとの受注競争が激化する中、工場の生産性向上や製品の高付加価値化により対抗するため、大規模な能力増強投資と研究開発投資を併せて実施した。
・食品スーパーは従来から慢性的な人手不足に悩まされてきたが、コロナ禍で業況が悪化している飲食業などからの転職希望者が増加しており、職種によっては新規求人への応募が例年の2倍を超える水準となるなど、採用が容易になっている。
四国地域
四国地域の景気は、一部に弱い動きもみえますが、全体としては持ち直しの動きが続いている状況です。サービス消費や労働需給では弱い動きがみられるものの、設備投資の増加、個人消費の持ち直しで、企業の業況感は製造業を中心に改善していると推測されています。
企業の主な声(「地域経済報告(さくらレポート、2021年4月) 」から抜粋)
・経済活動が早期に再開した中国を中心に設備投資需要が持ち直してきており、足もと土木工事向け機械の受注が好調。
・新型コロナウイルス感染症の影響で労働需給に緩みがみられる中、工場等の現場作業員は確保しやすい環境にある。一方、注力分野であるデジタル化を担うエンジニアの確保に苦戦している。
・取引先スーパー等における生鮮食品の売上が、旺盛な巣ごもり需要を背景に好調であり、増産に向け新たな設備を導入することとした。
九州・沖縄地域
九州・沖縄地域の景気は、依然として厳しい状態にありますが、輸出・生産を中心に持ち直しつつある状況です。2020年の豪雨や熊本地震関連の復旧工事にともなう公共投資や設備投資で持ち直しの動きがみられ、半導体・自動車需要の回復も影響により、企業の業況感は製造業を中心に改善していると推測されています。
企業の主な声(「地域経済報告(さくらレポート、2021年4月) 」から抜粋)
・まん延防止等重点措置を受けて、宿泊予約のキャンセルが急増しており、書き入れ時のGWにおける稼働率の見通しを引き下げた。
・熊本地震関連の復興工事は概ね完工したが、庁舎新設等の新規工事を受注しており、今後も繁忙度の高い状況が続く見通し。
・半導体関連の受注が急回復しており、フル生産の状況。中国市場の回復を背景にエアコン向けが好調であるほか、自動車、鉄道向け等の受注も増加。
「さくらレポート」を読み解くポイント
2021年4月公表のさくらレポートは、62ページにわたり経済状況に関する様々な資料を掲載しています。この報告書を通じて、日本全体の景気判断や地域間の経済格差を理解するために、地域別・需要項目別・企業別など多角的に分析されている資料から、「この情報が何を示しているのか」、「判断結果の背景にあるのは何か」を読み解くことが重要です。
①「各地域の景気の総括判断」をチェックし、地域間の景気格差を把握
「各地域の景気の総括判断」では、最新の景気判断に加えて、前回の報告期間の内容も記載されており、地域別の経済状況の変化を一覧で見ることができます。さくらレポートを読み解く際は、最初に「各地域の景気の総括判断」をチェックし、どこの地域の経済状況が上向き・下向きなのかを大まかに把握します。
②「地域別金融経済概況」を読み、各地域の需要項目別の景気動向を把握
「地域別金融経済概況」では、各需要項目が地域経済のなかで、どのように推移しているのかについて細かく分析されています。各地域の景気がどのようになっているのかを大まかに理解したうえで、どの需要項目が地域の景気判断にプラス・マイナスの影響を与えているのかを把握することができます。
③「企業等の主な声」や「参考統計」から、景気に影響している社会背景を分析
最後に、景気判断の指標となる細かい数値やリアルな企業の声に焦点を当てます。地域別金融経済概況の一部に記載されている「企業等の主な声」では、各支店が企業や地方公共団体などに対してヒアリングを実施し、得られた情報がまとめられています。日銀の豊富なネットワークを活かし、幅広い業種の経営状況や戦略について記載されており、経済活動に影響している社会背景について理解を深めることができます。「参考統計」では、百貨店・スーパー・コンビニエンスストア販売額、乗用車新車登録台数、公共工事請負金額、倒産件数など、景気判断に関係する具体的な指標が多く公表されています。特に見ておきたいのは、「地域別業況判断DI」、「預金・貸出残高」で、企業の業況や国内の消費傾向を推測し、今後の事業戦略を立てるうえでの指標となります。さらに細かい項目についてては、支店別で公表されている「短期経済観測調査結果(短観)」も参照してみてください。
【考察】2021年下半期をどう行動するべきか
2021年4月に公表されたさくらレポートから、コロナ禍における事業者の経営マインドや経営活動に影響している社会情勢が示唆されました。
さくらレポートでわかったこと
・公共投資の増加:オリンピック開催や2020年の先送り事業の再開で、公共投資が高水準で推移している。
・成長分野における設備投資の増加:eコマースなど需要が拡大している分野において、設備投資が増えている。
・家電・日用品・食料品の売り上げ向上:巣ごもり需要から販売好調が続いている。
・自動車・鉄鋼の輸出増加:世界需要の回復で特にアジア・欧州に向けた輸出が増えている。
・半導体製造の受注増加:半導体不足による影響が大きい。
・研究開発費への投資増加:厳しい経営状況が続くも、企業は研究開発費への投資は削減していない場合が多い。
・輸送コスト上昇による混乱:コンテナ不足で輸送の遅延などが発生している。
・イベント・宿泊・外食業・観光業は低調:対面事業は厳しく、観光業を基幹産業としている地方では苦しい経営が続く。
新型コロナウイルスの感染拡大による私たちの生活様式の変化は、企業の経営活動に大きく影響しています。しかし、2021年は2020年と比べると、ワクチンの普及による経済の回復が見込まれており、アフターコロナに向けた新たな事業戦略を立てる必要があります。
戦略例1:世界需要の回復を見据えた製造ラインの強化
2021年下半期は、ワクチン接種が進み、さらなる世界需要の回復が予想されます。特に、海外への輸出が増加している自動車・半導体、国内消費が高まる食料品・家電などの生産において、増産による業績改善を目指すため、従来のシステムを見直す等製造ラインの強化が必要です。
戦略例2:公共事業への積極的な参画
2021年は、新型コロナウイルスによる影響で中止・延期となった昨年度の公共工事が再開されつつあります。国内ではオリンピックの開催が予定されているため、今後も高水準の公共投資が行われることが予想されています。
戦略例3:巣ごもり需要の停滞による生産調整
国内では、大規模集団接種や職域接種によるワクチン接種が進み、感染の縮小に一定の効果があると言われています。それにともなって、巣ごもり需要が停滞し、ステイホーム期間で売り上げが向上した商品やサービスは、消費者の消費傾向を見ながら生産を調整することが必要です。
戦略例4:DX化を推進するシステムへの設備投資・人材育成
新型コロナウイルスの感染拡大により、不透明で変化の激しい状況下で、企業は競合他社との競争を強いられています。業績悪化によるコスト削減のため、社内の業務効率化や革新的なサービスを生み出す「DX化」の推進が必要不可欠です。自治体の助成金・補助金を利用したり、IT人材を確保するなど、厳しい経済状況が続く中では、DXを活用した事業戦略が有効だと考えられます。
アメリカの経済報告書「ベージュブック」とは
「ベージュブック」とは、日本の報告書が「さくらレポート」と名付けられる元となったアメリカの地区連銀経済報告のことです。アメリカの12の連邦準備銀行(FRB)が、地区内の経済状況をまとめたもので、年に8回開催される連邦公開市場委員会の2週間前の水曜日に公表されます。主要輸出入国であるアメリカ国内の経済は、日本の製造業界や市場価格に大きな影響を与えるため、より視野を広げて世界経済を分析することも大切です。
FRBが2021年6月2日に発表したベージュブックによると、アメリカ経済は4月上旬から5月下旬にかけて前回の報告期間(2月下旬から4月上旬)を上回るペースで上昇したとの見解を示しています。ワクチン接種率の向上で、レジャー旅行や外食における個人消費が増えたものの、サプライチェーンの脆弱性などがコストの増加が顕著となりました。今後は景気回復に向けて、人手不足を解消すべくさらなる賃金の上昇や、半導体不足による生産計画の縮小・物価の上昇が予想されています。
経営者がチェックすべき公表資料
今回は、「さくらレポート」について解説しましたが、他にも大手企業・中小企業の経営者向けに公表されている資料はあります。
日本銀行「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」
「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」は、年4回(通常1月、4月、7月、10月)に公表されており、実質GDP(国内総生産)やと消費者物価指数の見通しを示し、日銀の金融政策に対する考え方をまとめた報告書です。
URL:日本銀行ホームページ「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」
内閣府「景気ウォッチャー調査」
「景気ウォッチャー調査」は、地域の景気に影響する家計や雇用の動きなどを観察できる人々の協力を得て、地域ごとの景気動向を的確・迅速に把握し、国内の景気判断の材料となる報告書です。調査は、民間の調査機関に委託して毎月実施しています。景気の良し悪しに関するアンケートの回答を得点化し、DI(Diffusion Index)を算出しており、速報性の高い報告書として様々な資料に活用されています。
中小企業庁「中小企業景況調査報告書」
「中小企業景況調査報告書」は、中小企業の景況を把握し、中小企業施策の企画・立案や企業経営に必要な情報を提供することを目的とした報告書です。年4回(3月、6月、9月、12月)公表され、製造業、建設業、卸売業、小売業、サービス業の5つの業種が調査対象となっています。
DX化を進められるRESERVA予約システム
2021年下半期の事業戦略において、DX化による業務効率化を進めていくうえで、すぐに導入できるのが予約システムです。当社が提供する予約受付システムRESERVA(https://reserva.be/)は、26万の事業者・官公庁に導⼊されている国内最⼤級のSaaS型予約システムであり、人口20万人を超える規模の自治体のほか、人口5万人以下の小規模な市町村でも導入実績があります。
利用場面としては、セミナー開催、オンラインウェビナー、オンラインレッスンなどがあげられます。導入コストや管理費の高いシステムは難しいと考える企業では、誰でもかんたんに利用できるシステムから導入するのがおすすめです。
まとめ
今回は、2021年4月15日に日銀が公表した「さくらレポート」について解説しました。「さくらレポート」のような公的機関の公表資料では、企業経営や事業戦略の立案にとって重要な指標や見解を多く掲載しています。2021年下半期はコロナ回復やオリンピックの開催により、大きく社会構造が変化する時期だと予想されています。様々なデータや資料を活用し、激化するであろう企業間競争に備えて、DX化を中心とする新たなビジネス戦略について考えてみてはいかがでしょうか。