コロナウイルス(COVID-19)の影響で、実店舗を構える多くの事業者が業務縮小を余儀なくされるなど、苦境に立たされています。しかし、こんなときこそ将来を見据え今後の集客を再び軌道に乗せるために、
「コロナ禍後(アフターコロナ)の集客戦略を今のうちに立てておくこと」
これが、重要です。
このシリーズでは業種毎のアフターコロナの集客ノウハウについて紹介します。今回はアフターコロナでフルーツ狩りの営業を軌道に乗せるための3つの条件についてお話しします。
フルーツ狩り事業者の取り組み
1.入場者数の制限
フルーツ狩りの入場人数を制限してお客様同士の密接状態を緩和できます。
2.除菌・消毒の徹底
コロナウイルス感染予防において、除菌は非常に有効な手段です。
フルーツ狩りの予約の合間に、ドアノブやテーブルの除菌・消毒を徹底しましょう。
不特定多数のお客様が出入りするフルーツ狩りでは、お客様がどのように利用されているか全てを把握することはできません。
そのため、人が触れると思われる箇所をこまめに清掃することにより、コロナウイルスへの集団感染リスクを大幅に低下させられます。
消毒といえばアルコール、という認識は根強いですが、アルコールの他に、次亜塩素酸精製水もコロナウイルスへの有効性が確認されています。
ただし、空気清浄器のような機器やスプレーボトル(霧吹き)での空間噴霧に関しては健康被害などの懸念があるため意見が割れており、現状は行うべきではないとの風潮があります。
次亜塩素酸精製水は主に拭き掃除で活用するものとご認識ください。
消毒・殺菌に関する詳細な情報は下記からご確認ください。
参考記事:新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)
参考記事:「次亜塩素酸水」の使い方・販売方法等について(製造・販売事業者の皆さまへ)(経済産業省、消費者庁、厚生労働省)
3.受付の際の検温やマスクの着用
新型コロナウイルス(COVID-19)の症状として発熱があることは周知の事実です。受付の段階で入場者の検温を実施することで感染率を大きく引き下げてくれることでしょう。
2020年5月7日までは厚生労働省が公表したコロナ感染の定義として「37.5度以上の発熱が4日以上」がありましたが、2020年5月8日からは発熱の度数や日数に関する具体的な定義は削除されました(参考記事:「37.5度以上」削除 PCR相談目安改定 幅広い受診促す(日本経済新聞))。
しかし、コロナに感染すると高熱を発することに変わりはないため、やはり検温は有効な手段なのです。
店舗による検温では主に額や手首から体温を測定可能で、なおかつ機器が直接皮膚に触れない「非接触式体温計」が使用されています。
また検温以外ですと、マスクの着用や場合によっては手袋の着用も考えられます。
まずは従業員が入場者にコロナウイルスをうつしてしまわないよう、従業員と入場者との直接的な接触を避けるようにしましょう。
そして、従業員も体調管理をしっかり行ったうえで、マスクや手袋で万全を期すことを推奨します。
他の果樹園が啓蒙(けいもう)しているコロナ対策も参考にしつつ、より感染予防効果の高い施策を取り入れていきましょう。
コロナ禍後に生き残るフルーツ狩り、3つの条件
コロナ禍~コロナ禍後にかけて、フルーツ狩りの運営者が意識的に行うべき対策を3つの条件としてまとめました。
1.「3密」を避ける
「3密」とは「密接」「密閉」「密集」のことを指します。
フルーツ狩りが行われる会場は主にビニールハウスであるため、利用者の距離が近くなり(密接)、窓がなく十分に換気ができず(密閉)、長い間同じビニールハウスに同じ人々が集まることになります(密集)。
以上のことから、ビニールハウスで行われるフルーツ狩りはコロナ禍では避けるよう言われている「3密」の定義に合致しているといえるでしょう。
では、「3密」を避けてフルーツ狩りを運営するには、具体的にどのような方法があるでしょうか。
下記に列挙してみます。
「密接」を避ける方法
・受付ではマスク・フェイスシールド・手袋を着用
・現金やクレジットカードではなく、電子マネーの利用を促す
・コイントレーを介した金銭の受け渡しを行う
これらの施策は、コロナウィルスが「接触」「飛沫」によって感染することが判明していることから推奨されています。直接何かに触れたり、唾液から感染することを未然に防ぐ意識を持つことが大切です。
「密閉」を避ける方法
・ビニールハウスを定期的に換気する。可能であればビニールハウスの入り口を開けたままにしておく
・利用者にも定期的に外に出て、外気に触れるよう呼びかける
室内の空気を入れ替えないまま循環させていると、万が一コロナウィルスが紛れ込んだ際に逃げ場が無くなってしまい、感染リスクが上昇します。
フルーツ狩りでは特に人と人との会話や交流が多くなりがちなため注意が必要です。
できるだけ常に換気し、そのうえで従業員側から入場者に換気の重要性を啓蒙(けいもう)しましょう。
「密集」を避ける方法
・目印をつけるなどして常に入場者同士の距離を十分に保つ
・入場者数を制限する
・営業時間を短くする
「密集」に関しては、ビニールハウスなどのフルーツ狩り会場の規模やそこに集まる人の数で大きく深刻度が変化します。狭ければ狭いほど、また人が多ければ多いほど対策を講じる必要性が高まります。
厚生労働省が発表した
新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」の実践例
によると、
人との間隔は、できるだけ2m(最低1m)空ける。
とあります。
例えば会議室内で2mの距離を空けることは、なかなかに難しいものです。しかし2mが難しくてもその半分の1mでしたら実現可能性がぐっと高まります。
可能な限り「人と人の距離(ソーシャルディスタンス)をとる」ことを心掛けましょう。
2.衛生管理を徹底する
フルーツ狩りでは、入場する方の使い方次第で思いもよらぬ場所を触れる可能性があります。また、果物に他の人が触った可能性や、飛沫が付着している可能性があることから、フルーツ狩りに参加することを躊躇(ちゅうちょ)してしまう方も多いかもしれません。
具体的に気を付けたい点は、
・入場者は事前に消毒する
・ドアノブやテーブルのアルコール消毒を徹底する
・ドアノブやテーブルは洗浄・消毒・殺菌の3ステップで清潔に保つ
・清掃を定期的に行う
・従業員の健康管理をしっかりと行う
・果物を採る場所と食べる場所を徹底的に分離する
などです。
3.コロナ対策への取り組みを周知する
ここまでお話ししました内容は、コロナウィルスの感染を予防するための対策をまとめたものでした。一方、本項では前述の2項とは少し毛色が異なり、「フルーツ狩り」の運営にあたってプラスになる施策についてご紹介いたします。
「3密」への配慮も、衛生管理の徹底も、従業員がそれをしっかりと行っているかどうか、顧客からはあまり見えません。ですので、顧客へのアピール活動の一環としても、「どのようなコロナ対策を行っているか」を明示することは必要なのです。
例えば、
・感染予防への取り組みをステッカーやPOPにしてビニールハウスなどのフルーツ狩り会場の目立つ場所に設置する
・各自治体が発行している「コロナ対策認可」ステッカーをビニールハウスなどのフルーツ狩り会場の目立つ場所に設置する
・ホームページや予約サイトに、コロナ対策や衛生管理に関する取り組み内容を記載する
などがあります。
ホームページや予約サイトにおけるコロナ対策アピールは忘れがちですが、インターネット上で不特定多数に閲覧される為、アピール効果は抜群です。
RESERVA予約システムでできる周知方法
例えばRESERVA(レゼルバ)予約システムでは、
- 感染予防対策実施の文言をサイト情報に記載
(管理画面>基本設定>ビジネス情報登録>サイト情報)
- サイト情報の写真を感染予防対策している画像に変更
(管理画面>基本設定>その他詳細設定)
- 予約時のアンケートにコロナウィルスに関するチェック項目を設ける
(管理画面>高度な設定>顧客項目設定・予約時アンケート設定>予約時アンケート設定ボタン>質問を作成する)
- コロナウィルス関連の情報をメールにして自動配信
(管理画面>顧客サポート>お知らせ作成>お知らせ作成ボタン)
このような予約サイトの訪問者に向けた感染予防対策アピールが簡単な設定で行えます。
お客様がネットから予約する際に、必ず利用する予約サイト。
レンタルスペース利用者の目に触れる機会の多い予約サイトだからこそ、コロナ対策への取り組みをお客様にお知らせできるのです。
コロナ禍が終息した後、フルーツ狩りの運営を軌道に乗せるために必要な「3つの条件」についてご紹介いたしました。
感染予防対策をしっかりと行った後には、必ずホームページや予約サイト上での顧客アピールを行いましょう。そうすることで、コロナ後の顧客離れを最小限に抑えることができます。
以上の点をフルーツ狩り運営にお役立ていただければ幸いです。
別記事:【コロナ後の集客】顧客目線で!安心できるヘアサロン「3つの条件」
別記事:【コロナ後の集客】顧客目線で!安心できるエステサロン「3つの条件」
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