世界の様々な医療ランキングと「医療先進国・日本」の現在地

世界の様々な医療ランキングと「医療先進国・日本」の現在地

更新

新型コロナウイルスの流行で、世界中で「ワクチン開発」の実現に向けた研究が行われ、各国の医療技術が試される機会となりました。2021年7月13日時点で、公的接種として日本で使用されているワクチンは、ファイザー社と武田/モデルナ社のみですが、厚生労働省のホームページによると、国産ワクチンや治療薬の早期開発を目指して、順次臨床試験などが行われていく予定です。

ワクチン開発で先進国に後れを取った日本ですが、「国民皆保険」と「低い医療費自己負担」で医療体制を整備し、世界有数の「長寿国」として高く評価されている一面もあります。今回は、民間企業や国際機関が公表している医療水準に関する様々な数値やランキングをまとめ、日本の医療レベルが、G7(カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、イギリス、アメリカ)の中でどのように位置付けられているのかについて解説します。

世界各地の医療水準を示す様々な統計資料

経済協力開発機構(OECD)の主要統計

経済協力開発機構(以下:OECD)は、1961年に設立されたパリに本部を置く国際機関です。世界中の経済発展や社会的福祉を向上させる政策を実施することを目的として、経済・社会面における変化の要因把握、グローバルな貿易・投資の流れの測定、データの分析などを行っています。

OECDでは、年間300本以上の出版物や農業・健康・経済など様々な分野に関する主要統計データを提供しています。その中で健康に関する主要統計資料から、各国の医療レベルに影響を与えると考えられる数値を抜粋し、比較したものが以下の表です。

「Health -OECD Data-」をもとに資料を作成

医学雑誌「ランセット(The Lancet)」のHAQ(Healthcare Access and Quality)インデックス

「ランセット」は1823年にトーマス・ウェイクリーによって創設された週刊医学雑誌で、世界5大医学雑誌の1つとして医学研究者に知られています。過去2世紀にわたって、医学の社会貢献を目指し、人々の生活に影響を与える医学研究や論文の発表の場として世界的に信頼されているジャーナルです。

2018年5月に「ランセット」に「HAQ(Healthcare Access and Quality)インデックス」のランキングが掲載されました。HAQインデックスとは、質の高い医療を受けられれば予防や治療が可能と考えられる32種類の疾患をリストアップし、各国を総合的に評価したものです。

Numbeo(ナンベオ)のヘルスケア指数

Numbeoは、世界中の国や地域の生活、医療、交通に関する資料を提供するデータベースです。各地域に滞在するユーザーが入力したデータから集められたもので、海外旅行に行く際に現地の物価や治安について調べるサイトとしても利用できます。

Numbeoが独自にまとめた「ヘルスケア指数」は、一定数の協力者が集う都市ごとに、ウェブサイトを訪れた人に対して調査を行ったもので、年に2回点数化し、各地の医療サービスの質をわかりやすく図示したものです。以下の表は、2021年半ばの数値を示しています。

Numbeo ホームページを基に資料を作成

世界各地の医療に関するランキングまとめ

ここでは、OECDの主要統計、HAQインデックス、ヘルスケア指数の3つを取り上げて、様々な角度から医療に関する数値やランキングを紹介しました。これらを改めて順位づけて、「医療資源」、「医療アクセス」、「医療の質」の3つに分類し、まとめた表が以下のとおりです。(表内度数はG7内での順位を記入)

【考察】世界から見た日本の医療レベル

最後にまとめたランキングを分析し、日本の医療レベルはどのように位置づけられているのかについて解説します。

①豊富で高度な医療設備を保持するも、医師不足は深刻

「医療資源」については、日本は病床数・CT台数・MRI台数において1位となっており、豊富で高度な医療設備を保有していると考えられます。しかし、医者数においてG7内で最下位となっており、高齢化社会が進み、医療サービス需要が高まる中で、深刻な医師不足が懸念されます。

②自己負担額の安さと医療機関への行きやすさはトップレベル

「医療アクセス」については、日本は国民皆保険制度により、患者の自己負担額安く、年間診察回数や平均入院日数が多いことから、患者にとっては病気にかかった際に、医療機関に行きやすい環境が整備されていることがわかります。

③患者の満足度も高いトップレベルの医療技術

「医療の質」については、日本は適切な診療で疾患を防げる医療技術を持っており、患者も質の高さを実感していることが推測されます。

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まとめ

今回は、医療レベルを図る様々な数値やランキングをまとめ、日本の医療が、G7の中でどのように位置付けられているのかについて解説しました。紹介したランキングを見る限り、日本の医療技術はトップレベルで、患者が利用しやすい医療環境も整っています。今後は、少子高齢化が進む将来に向けて、医療体制を維持できるように、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)化」に代表される業務効率化を推進していくことが重要です。医療に関する数値やランキングから、各地で行われている取り組みを参考にして取り入れてみてはいかがでしょうか。

現在日本では地域医療の発展に向けてオンライン診療の普及が課題となっています。国内のオンライン診療の普及率について詳しく知りたい方は以下の記事も併せてご覧ください。
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