今話題のTikTokとは? 企業による流行りのTikTokマーケティング戦略を解説

今話題のTikTokとは? 企業による流行りのTikTokマーケティング戦略を解説

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現代において、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)による情報の発信や収集は主流となりました。Instagram、Twitter、Facebookなど、さまざまなSNSが活用されていますが、近年ではTikTok(ティックトック)が注目を集めています。

TikTokは「動画SNS」として利用者数を爆発的に伸ばし、認知度が高まった今日においては、曲に合わせて踊るダンス動画から生活に役立つハウツー動画までさまざまなジャンルの動画が数多く投稿されています。

そんな中、幅広いユーザーを抱えるTikTokに注目した企業によるマーケティング活用が盛んとなったことで、多くのユーザーの注目を集め話題になる「バズる」やTikTokがきっかけとなり商品が売れるようになる「TikTok売れ」などの現象も活発化し、動画によるマーケティングがさらなる勢いを見せています。

今回は、TikTokの特徴から企業や個人事業主のTikTokを活用したマーケティング事例まで、幅広くご紹介します。TikTokへの理解を深めたい大企業様やSNSによるマーケティングを検討する中小企業様など、幅広い方に向けてポイントを交えながらTikTokについて解説していきます。

TikTokとは

TikTokは、中国のByteDance(バイトダンス)株式会社が運営する15秒~3分の動画を投稿・視聴できるアプリで、「動画SNS」として10代を筆頭に幅広い世代にユーザー層を広げ、2022年中に世界のユーザー数が15億人以上に達すると予測されています。

TikTokをマーケティングに活用することにより、ユーザー数の多さを利用した新規顧客の獲得、ショートムービーによる印象的な情報発信などの多くの成果を得ることができます。利用者数の増加に伴い、日本でも多くの企業がTikTokを活用したマーケティングを始めています。

では、TikTokにはどのような特徴があるのでしょうか。企業のマーケティングにも役立つメリットをご紹介します。

TikTok の特徴

手軽に動画投稿ができる

15秒~3分のTikTokのショートムービーは、YouTube動画などに比べると撮影のハードルが低いことに加え、多様な動画編集機能が備わっているため誰でも手軽に投稿できる点が魅力です。

またTikTokでは、投稿すれば約100人のユーザーに必ず表示されます。投稿してもフォローされていなければユーザーのタイムラインに表示されないTwitterやInstagramといった他のSNSに比べ、容易に拡散することが可能です。

ハッシュタグで投稿を拡散できる

TikTokは投稿動画にハッシュタグをつけて拡散することができます。

ハッシュタグとは・・・
SNSで使われる機能で、「#」の後に特定のキーワードを付け投稿することにより投稿をタグ化し、同じキーワードによる投稿の検索やトレンドの共有を可能にします。

TwitterやInstagram、Facebookなど他のSNSにもハッシュタグはありますが、TikTokには「ハッシュタグチャレンジ」というユーザー参加型のプロモーション方法があります。

ハッシュタグチャレンジでは、企業が設定したハッシュタグを使った投稿を促し、 ユーザーはそのハッシュタグをつけた投稿をするだけでキャンペーンに参加できます。  このようにTikTokでは様々な企業がハッシュタグを活用して認知度向上や売り上げ拡大につなげています。

AIによるアルゴリズム

TikTokにはAIの機械学習による配信アルゴリズムがあります。検索やタップなどのユーザーの動作をもとにした機械学習により、関連性が高いと判断された投稿動画が「おすすめ」として自動再生されます。そのため、ユーザーは自分で探す必要なく興味に基づいた動画を視聴することができます。

動画が連続で再生されるという点も、TikTokが他のSNSに比べてユーザーの滞在時間を伸ばしている要因だといえます。

TikTokマーケティングを行う際のポイント

それでは、TikTokを企業のマーケティングに活用する際、どのようなポイントが大切になるのでしょうか。試してみる前に、基本的な活用ポイントを押さえておきましょう。

ビジネスアカウント運用

TikTokには「個人アカウント」と「ビジネスアカウント」の2種類がありますが、ビジネスアカウントに設定することで、自社サイトのURLなどの外部リンクや連絡先などの企業情報を掲載できるプロフィール欄の設置、投稿動画やアカウントの分析を行えるようになります。

プロフィール欄に企業情報を記載することで、投稿に興味を持ったユーザーを自社サイトや商品、他SNSへ誘導することができます。さらに、投稿動画の分析に基づいて反響の多かったテーマやジャンルに絞った発信することより、フォロワーの効率的な増加も見込めます。

ビジネスアカウントの運用は集客をする上で重要となってきますので、手始めに設定してみましょう。

最初の1~2秒で目を惹く工夫を

さまざまなメディアが発達した今日では、ユーザーはより良いコンテンツを求めて動画視聴を途中で諦めてしまうといったことも多くあります。そのため、最後まで見られるように動画の訴求力を高める工夫が必要になります。

視聴完了率の高い動画はおすすめ欄に表示されやすくなり、合計視聴時間も伸びることでユーザーの目に触れる可能性が高くなります。

TikTokの編集機能も活用して内容に動的効果をつけるなど、特に最初の1~2秒でユーザーの注目を惹く動画制作を心掛けましょう。

ユーザーのアクションを生み出す

ユーザー数の多さや動画の自動再生が魅力のTikTokですが、マーケティングにおいてはユーザーの心をつかみ、ユーザー主体のアクションを生み出すことが大切です。

例えば、ビジネスアカウントのプロフィール欄で企業情報を簡潔にわかりやすい文章を書くことで集客への導線を整えることも一つの手段です。

動画に関していえば、短い秒数でユーザーの注目を惹くことはもちろん、ユーザーがつい真似や拡散したくなるような振り付けやBGMを提供するなど、見られるだけに留まらずにユーザーの行動を誘発するコンテンツ作りを意識すると良いでしょう。

拡散力が高く、いまやトレンドの発信の場ともいえるTikTokならば、多くの人の間で話題となって「バズる」ことで新たなトレンドを生み出せる可能性も十分にあります。

投稿の「炎上」には注意

さまざまな企業が「TikTok売れ」を起こしたり「バズる」動画投稿によって話題となり、集客や売上の増加などにつなげていますが、それらの成功は綿密なマーケティング戦略設定があってのものです。

多くのユーザーに注目されることはTikTokをはじめとするSNSマーケティングにおいて肝心ですが、ただ注目を集めようとするがゆえにユーザーを不快に感じさせる過激な投稿や、他者に迷惑をかけるような投稿は批判の的となる「炎上」の危険性があります。

また近年、SNSで個人が社会問題に声を上げる流れが強まってきていますが、企業公式アカウントが個人的な政治・信仰思想を投稿をすることは、様々な価値観を持つ人たちの公共の場ともいえるSNSにおいては不適切であり、企業のイメージダウンにもつながってしまいます。

さらに、ここ最近見られる炎上はそのような話題に触れていなくても、ユーザーが発信者の社会問題に対する意識の低さ無意識的な差別や偏見を指摘するケースが増えています。

ユーザー同士の共感が重要となるSNSでは、多くのユーザーと相容れない価値観であったり、ユーザーに対して上から目線になってしまうことを避け、世間のトレンドに目を向けてユーザーと同等の目線を常に持ちながら「炎上」を起こさない動画投稿を行うことを心掛けましょう。

企業のTikTok 戦略

マーケティング戦略のポイントを学んだところで、TikTokを活用した企業の成功事例をご紹介していきます。大企業から中小企業にいたるまで、さまざまな企業が自社にあったTikTok活用をしているので、参考にしてみてください。

AGC株式会社

@agc_inc 広瀬すずさん#AGCチャレンジ ♬ AGCチャレンジ – 素材の会社AGC

ガラスなどを製造するAGC株式会社 は2021年に企業の認知拡大のためTikTokチャレンジ「#AGCチャレンジ」を実施しました。

テレビCMで放映していたフレーズにちなみ、音楽に合わせてユーザーが自身ならではのアルファベット3文字を使った動画投稿をするという企画で、影響力のあるインフルエンサーによるPR投稿も実施し、ユーザーのチャレンジ参加を促した結果、数多くの動画が投稿され、企業名の浸透に貢献しました。

クラシル(dely株式会社 )

@kurashiru.com ミシュラン1つ星店シェフが作る「10分で完成クイック神レシピ、無限パスタ」の作り方👨‍🍳 #クラシル  #tiktokレシピ  #料理  #料理動画 ♬ オリジナル楽曲 – クラシル【公式】kurashiru

続いてご紹介するのは、dely株式会社が運営するレシピ動画配信サイト「クラシル」の、動画コンテンツの配信ノウハウを生かしたTikTokマーケティングです。

15秒の動画の中で料理の作り方を端的に紹介することにより、ユーザーの興味関心を高め、サイトのアクセスへとつなげています。TikTokでは簡単に作れるものを中心に紹介していることで、ユーザーにやってみたいと思わせるマーケティング戦略に成功しているといえます。

 2022年2月現在、TikTokフォロワー数は25万を超え、数多くの「いいね」がつく人気コンテンツを多数配信していることから、ユーザーの目を惹くクリエイティブとして参考になります。

焼鳥どん日垣兄弟(株式会社日垣商店)

@higakiyakitori #飲食店あるある #居酒屋あるある #バイトあるある ♬ オリジナル楽曲 – 焼鳥どん日垣兄弟

「焼鳥どん」を運営する株式会社日垣商店は、飲食店で働いたことのある人が誰しも共感できる「飲食店あるある」の投稿で人気を集め、飲食業界が不況と呼ばれる中、TikTokの運用により全国から顧客が押し寄せる人気店となりました。

また、TikTokの反響は集客に留まらず、アルバイトの応募数の増加といった採用にもつながっています。

TikTokフォロワー数は2022年2月現在で18万人を超えており、中小企業がトレンドを作り出し躍進した一例だといえます。

三和交通株式会社

@sanwakotsu タクシー会社のおじさんがKaraさんのMr TAXIを踊ってみましたが、私も踊れてませんが相方何時も以上にずれていきます。一人づつでもやってみようかなー(笑)#韓国懐メロ#TikTok #三和交通 #踊るおじさん #毎日tiktok #kara #Mr ♬ MR.TAXI – Korean Version – Girls’ Generation

横浜に本社を置くタクシー会社である三和交通は、高齢化が進むタクシー業界の若い世代の採用活動につなげるため、取締役部長の溝口孝英さんらのダンス動画を投稿し、タクシー会社らしからぬユニークな投稿として話題となりました。

以降も企業の取り組みを紹介するだけでないさまざまな企画に挑戦した結果、新卒採用への応募人数が10倍近く増加しました。

企業説明会だけでは伝えるのが難しい企業の雰囲気を伝えるTikTokの投稿が、採用活動に貢献する可能性も期待できます。

個人のTikTok戦略

prize(アクセサリー作家)

@prize_ral #シルバーアクセサリー #ハンドメイド ♬ オリジナル楽曲 – prize

これまで自身の製作したアクセサリーをマーケットなどのイベントで販売していたシルバーアクセサリー作家のprizeさんは、TikTokに投稿されているハンドメイドの製作過程などの「DIY系コンテンツ」を知り、自身が彫金でアクセサリーを製作する過程をTikTokに投稿開始。

投稿の反響で全国からアクセサリーのオーダーが入るようになり、10代から50代にわたるまで幅広い年齢層から支持される人気クリエイターとなりました。

手軽に撮影、投稿できるTikTokならば個人事業主の方でも自身のサービスや商品をより多くの方に触れてもらえる機会をつかめる可能性があります。

もえぴ英会話

@moepi_english コンビニで使える接客英語はこれだ!🏪✌🏻#tiktok教室 #英語 #tiktoktravel #tiktokで旅をしよう #日常vlog ♬ オリジナル楽曲 – もえぴのワンフレ英会話 – もえぴ英会話

海外旅行や日常会話などで使える英語のワンフレーズを動画でレクチャーする「英会話TikToker」のもえぴさんは、発信側が指導者の立場に陥ってしまいがちな教育系のコンテンツの中で、ユーザーが親近感の持てる動画投稿を行い、TikTok開始から1ヶ月で7万人以上のフォロワーを獲得しました。

ユーザーの支持をTikTokだけにとどめず、自身のオンラインコミュニティ運営などの個人事業にも活かしています。

ハウツー動画などの教育系コンテンツはTikTokの人気ジャンルの一つなので、個人事業主の方は自身の強みや専門性といった側面から発信してみてはいかがでしょうか。

他のSNSとの併用は有効?

以上でTikTokを使用した企業の成功事例をご紹介してきましたが、TikTokの運用を検討する企業様の中には、他のSNSを既に使用していたり、併用を考えている方も多いかと思われます。

TikTokには他のSNSとの連携機能があるため、プロフィール欄に他SNSのリンクを掲載することができ、認知度の拡大や他SNSとの相乗効果も期待できます。

しかし、SNSをいくつも併用することで負担になったり、発信の目的や本質を見失ってしまう場合は併用をおすすめしません。

SNSはたくさんの情報を発信できる一方で、急速な情報の流れに合わせて定期的な更新や改変を行う必要があります。そのため、自社の発信したいこと、アピールしたいことにはどの媒体が最適か考え、それらをふまえてSNS活用を行うことが大切です。

SNSアカウント運営にお困りの方、これから導入を考えている方々は、こちらの記事も参考にしながら、自社に合うSNSを探してみてください。

まとめ

今日、様々なSNSや動画配信サービスなどが発達したことで、情報テクノロジーなしでは時代の波に乗ることができない社会となり、その影響は企業のマーケティング戦略にも及ぶようになりました。TikTokなどを上手く活用することで、横ばいの売上や経営にも変化が訪れるかもしれません。

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