「予約時間になっても来店せず、その後も連絡がとれなくなり、仕入れが無駄になった・・・」「他のお客様の予約を断ったのに無断キャンセルなんてあまりにひどい・・・」このように、無断キャンセル(ノーショー)で悔しい思いをした経験はありませんか。
ネット予約が当たり前になり予約業務が効率化した反面、無断キャンセルの被害が急増しています。国内の無断キャンセル被害額は年間2,000億円にものぼると言われており、店舗型事業者にとっては深刻な問題となっています。
そのような中で現在注目されているのが、「キャンセル料回収代行サービス」です。本記事では予約キャンセル料回収代行サービスの特長から、おすすめのサービス比較まで行います。
無断キャンセル被害に泣き寝入りしないためにも、お困りの方はぜひご覧ください。
キャンセル料回収代行サービスとは
キャンセル料回収代行サービスとは、電話やネットで入った予約が無断でキャンセルされた場合にキャンセルポリシーに則って、キャンセル料金の回収を行うサービスのことです。
無断キャンセル(ノーショー)が発生したタイミングでサービスに申し込むことで、回収代行業者が店舗側に代わってキャンセル料金の督促・回収代行を実行します。代行会社には回収料金の一部を支払いますが、何もしなければ1円も回収できない可能性があることから考えれば、積極的に活用したいサービスといえるでしょう。
特にキャンセル料回収代行サービスの多くは、弁護士事務所が運営しているため、法的観点によるアプローチで確実にキャンセル料金を回収することが可能です。
予約キャンセル料回収代行サービスが登場した背景
予約の無断キャンセルは、お店側にとって非常に迷惑な行為です。お店側は予約者にサービスを提供するために、当日に向けた準備をします。飲食店であれば、食材の仕入れやアルバイトを配置する人件費などが発生します。
そのためキャンセル料金が回収できなければ、お店としては大きな損害となります。経済産業省の調査によれば、飲食店における無断キャンセル被害は年間2,000億円にのぼると言われています。その数は年々増加の一途をたどり、ネット社会における問題となっています。
近年では、無断キャンセルによる逮捕者も出ていますが、年間の無断キャンセル発生件数からすれば、その件数は氷山の一角でしかありません。その後の回収労力を考えた場合、「諦めるしかない・・」と、ほとんどの方が泣き寝入りとなっています。
そうした社会問題を解決するためにキャンセル料回収代行サービスを立ち上がる企業が増えています。
キャンセル料回収代行サービスのメリット
キャンセル料代行サービスを使うことで、店舗・事業者側はどのようなメリットを享受できるでしょうか。ここでは、キャンセル料代行サービスを活用するメリットを3つ解説します。
弁護士など法律の専門家が実施
キャンセル料代行サービスの多くは弁護士が運営しているため、法的観点で確実にキャンセル料金の回収が可能です。キャンセルした側も、弁護士からの通達とあれば、焦って支払うことも考えられるでしょう。
成功報酬なので失敗リスクが少ない
キャンセル料代行サービスの中には、完全成果報酬で回収金額の30%程度を支払うサービスもあります。回収できなければ支払いは発生しませんし、もし回収できれば仕入れや準備にかかった金額程度は回収できるため、失敗リスクを抑えることができます。
申込みがかんたん
キャンセル料回収代行サービスは、無断キャンセルが発生したタイミングで申し込むことが可能です。そのため、あらかじめ契約を結ぶ必要がなく、発生ベースで依頼できる利便性が高さが特徴です。
また申込みはWeb上での手続きがかんたんで、日本全国に対応しているため、多店舗展開をしている事業者でも効率的に依頼できます。
キャンセル料回収代行サービスのデメリット
キャンセル料回収代行サービスはメリットばかりに目を向けるのではなく、デメリットがあることも念頭に置くようにしましょう。
特にキャンセル料回収代行サービスは、近年登場したばかりのサービスなので、まだ参入企業が少ないことが挙げられます。参入企業が少ないということはそれだけ寡占的な傾向があり、サービスが属人的になりがちです。
そのため、サービス内容や料金体系なども曖昧の可能性が高いため、重要なことは契約を結ぶ前に質問をしたり、あらかじめサービスの詳細を調べておくようにしましょう。
とりわけ無断キャンセル料金の回収は、素早い対応が求められることから、焦って契約を結んでしまうと、後になって想像以上に高額な支払いを求められる可能性もあります。
キャンセル料回収代行サービス比較5選
ここからは、近年注目を集めるキャンセル料回収代行サービスを5つ紹介します。それぞれの特徴なども解説しますのでぜひ参考にしてください。
ノーキャンドットコム
ノーキャンドットコムは、弁護士が運営するキャンセル料回収代行サービスです。飲食業・宿泊・美容をはじめ、あらゆる業界・業態に対応しており、無断キャンセルが発生したタイミングで申し込むだけで、その後の回収対応はすべて任せることができます。
手数料 | 回収金額の33% |
申込み金・着手金 | 不要 |
対応エリア | 日本全国 |
対応業種 | 飲食・宿泊・美容・その他 |
ドタキャンバスターズ
ドタキャンバスターズは、大阪に拠点を構える阪神総合法律事務所が運営するキャンセル料回収代行サービスです。2019年にサービスをスタートし、年間300件ほどの依頼に対応しています。
回収報酬額に合わせて2つのプランを提供しているのが特徴。無断キャンセルが多くて困っている店舗は顧問契約を結ぶことも可能です。
手数料 | ・有料会員:月額980円+回収報酬20% ・無料会員:月額0円+回収報酬40% |
申込み金・着手金 | なし |
対応エリア | 関西エリア |
対応業種 | 飲食、美容、マッサージなど |
ドタトク
ドタトクは、無断キャンセルによる事業リスクの解消を支援する株式会社Secured(セキュアード)が運営する、予約キャンセル督促サービスです。
予約キャンセルで発生したキャンセル料の督促と回収業務を一任することができます。Web・電話・FAX・SNSなど、キャンセルポリシーが設置してあれば、どんな予約にも対応します。
法人・個人問わず利用できるので、万が一の際に相談することで泣き寝入りせずに済むでしょう。
手数料 | 要問い合わせ |
申込み金・着手金 | 要問い合わせ |
対応エリア | 東京都内(他、要問い合わせ) |
対応業種 | 法人・個人問わず、あらゆる業態に対応 |
キャンセル料回収代行サービス
キャンセル料代行サービスは、法律事務所フードロイヤーズが運営するサービスです。代表弁護士の石崎氏は、飲食店の問題を専門的に取り扱っている稀有な存在であり、法律と経営の両面からのサポートを強みとしています。
飲食店をはじめとしたサービス業の経営を熟知するからこそ、単にキャンセル料を回収して終わりではなく、経営面の向上に貢献します。
手数料 | 回収金額の33%(税込) |
申込み金・着手金 | 0円 |
対応エリア | 日本全国 |
対応業界 | 飲食店をはじめ、サロン、宿泊施設など |
ナシキャン
ナシキャンは、無断キャンセルに困っている店舗とキャンセル料金回収に貢献したい専門家を繋げるマッチングプラットフォームです。
店舗側は、無断キャンセルが発生したタイミングでナシキャン上から必要事項を記入して送信します。その後はナシキャン側で弁護士や司法書士をマッチングし、対応可能な専門家がキャンセル料金回収を行います。
完全成功報酬なので、回収ができなかった場合に費用を支払う必要はありません。
手数料 | 回収費用の20% 月額費用2,000円(店舗ごと) |
申込み金・着手金 | 15,000円(キャンペーン中0円/2022年7月時点) |
対応エリア | 要確認 |
対応業種 | エステ、ヨガ、美容サロンなど |
ノーショーを未然に防ぐには事前決済予約がおすすめ
万が一、無断キャンセル(ノーショー)が発生した場合は、速やかにキャンセル料決済代行サービスを活用するのがおすすめです。それと同時に、無断キャンセルが起きない仕組みを作ることも考えなければいけません。
無断キャンセルを未然に防ぐ方法としては「事前決済予約」がおすすめです。事前決済予約を導入していれば、ネット予約申込時に登録したクレジットカードで決済が完了します。
そのため、万が一当日キャンセルになったとしても、キャンセルポリシーに則ってキャンセル料金の自動徴収が可能です。ITを活用して予約~決済までを自動化してしまえば、無断キャンセルに頭を抱えることはありません。
事前決済予約を導入する際は「RESERVA予約システム」などの予約管理システムの活用がおすすめです。RESERVA予約システムの事前決済予約機能は、初期費用・月額費用無料で利用できます。(決済手数料として4.9%が発生します)
RESERVA予約システムの事前決済予約について詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
→オンラインカード決済機能でお会計を効率化しよう!
まとめ
本記事では、無断キャンセル発生時に役立つ、キャンセル料回収サービスについて解説しました、キャンセル料回収サービスの多くは弁護士が運営しているため、法的効力の観点からも有効な手段です。
回収できた場合は、手数料として回収費用の20~30%を支払いますが、お店側が自力でやるには手間もかかる上、1円も回収できない可能性を考えれば、相談して損はありません。
無断キャンセルは犯罪行為であることは、まだ世の中の認知が進んでいませんが、無断キャンセルがない世の中の実現に向けて、ぜひ導入を検討してみてください。