各種サロンやレッスン、イベント等を展開する事業では、提供メニューに加えて、貸出可能な備品や追加サービスを用意することがあります。このような備品や追加サービスをオプションとして予約メニューに紐づけることで、予約する際に日程とオプションを選択することができます。店舗側も、当日にオプションメニューの案内をしなくても予約時に把握できるため、効率のよい運営が実現します。
そこで、提供メニューに加えてオプションメニューも自由に選択できるようにするべく、オプション選択に柔軟に対応できる予約システムの導入が求められています。店舗の提供メニューに合わせた備品やサービスを設定できる機能があれば、事前準備に余裕をもてるようになり、店舗の売り上げに貢献できます。
本記事では、オプションメニューとして追加するサービスや当日に貸し出す備品を設定する機能「物品型オプション」の活用シーンやメリット、実際に予約システムで物品型オプション機能を活用している事例を紹介します。
物品型オプション機能の活用シーン5選
物品型オプション機能は、各種スクール、施設での備品貸し出し、イベントやサロンでの追加サービスなど、さまざまな業種で活用できます。
スクールでの物品貸し出し
スクールにおける物品の貸し出しは、生徒が快適にレッスンを受けられる環境を整える重要な要素です。例えば、ヨガスクールでは、ヨガマットやウェアを、ボクササイズのレッスンではグローブなどを貸し出すことで、初心者や忘れ物をした生徒でも安心してクラスに参加できるようになります。同様に、料理教室ではエプロンの貸し出しを行うことで、衛生面に配慮するとともに受講者の持ち物を減らすことにもなります。スクールでの物品貸し出しは、生徒の満足度を向上させるだけでなく、リピート率の向上や口コミによる集客にもつながるため、スクール経営者にとっては重要な施策となるでしょう。
イベントやアクティビティでの追加サービス
イベントやアクティビティにおける物品型オプションの活用は、参加者の体験価値を向上させる効果があります。例えば、音楽イベントでは、参加者が追加のドリンクチケットを購入できるようにすることで、イベントをより楽しむことができます。また、いちご狩りでは、練乳を追加メニューとすることで、参加者により一層楽しんでもらえるようになり、売り上げ向上も期待できます。さらに、BBQイベントでは、スタンダードメニューに加えて、特別な肉や野菜の追加メニューを用意することで、参加者により豪華な体験を提供できます。これらのオプションは、イベント自体の満足度を高めるだけでなく、追加収益を生む手段としても有効です。
サロンで受けるサービスのクオリティアップ
サロンでは、物品型オプションによって顧客により高品質なサービスを提供することが可能です。例えば、ヘアサロンでは、通常のトリートメントをより高級なものにアップグレードするオプションを提供することで、髪の仕上がりをワンランク上のものにすることができます。また、ネイルサロンでは、爪にやさしいジェルネイルへの変更オプションを用意することで、顧客の健康を考慮したサービスを提供できます。これにより、顧客は自分に最適なオプションを選べるようになり、リピート利用につながる可能性が高まります。さらに、サロン側にとっても、これらのオプションは売上アップの一助となります。
施設での備品貸し出し
会議やセミナーなどを行う施設においても、物品型オプション機能が有効です。例えば、会議室においてホワイトボードやペン、プロジェクターなどを貸し出すことで、プレゼンテーションや打ち合わせをスムーズに進行させることができます。また、電源プラグや延長コードなどの提供も、参加者が自分のデバイスを安心して使用できるようにするために重要です。これらのオプションは、施設利用者にとっての利便性を高め、利用満足度を向上させることができます。さらに、こうしたサービスが充実している施設は、リピート利用や新規顧客の獲得につながる可能性が高く、施設運営者にとっても大きなメリットとなります。
宿泊施設での追加サービスや備品貸し出し
宿泊施設では、追加サービスや備品貸し出しを通じて、宿泊客に快適な滞在を提供できます。例えば、高性能ドライヤーやアイロン、加湿器などの備品をリクエストに応じて貸し出すことで、宿泊客のニーズに応えることができます。また、高級アメニティの提供や、マッサージグッズの貸し出しといったオプションも、宿泊のクオリティを大幅に向上させることができます。これにより、宿泊客は特別感を抱き、リピート利用や口コミでの集客につながるでしょう。宿泊施設にとっては、これらのオプションは差別化の要素となり、顧客満足度と収益の両方を向上させる有効な手段です。
物品型オプション機能×予約システムのメリット
さまざまな備品やサービスを提供する店舗にとって、予約者が予約時にオプションを選択できる機能を備えた予約システムは必要不可欠です。そこで、物品型オプション機能のメリットを3点紹介します。
在庫管理の効率化
物品型オプション機能を搭載した予約システムは、在庫管理の効率化に大きなメリットをもたらします。在庫状況はシステムを通じて把握できるため、どの備品がどのくらい利用されたかを正確に管理できます。これにより、在庫の過不足を防ぎ、適切な数の備品を用意することが可能になります。さらに、利用状況のデータを確認することで、将来的な需要予測や在庫補充の計画に役立てることができます。このように、効率的な在庫管理はコスト削減にも寄与し、ビジネスの運営を安定させる重要な要素となります。
準備時間の確保
予約時にオプションを設定することは、準備時間の確保に大いに役立ちます。本機能により事前に備品の利用状況が明確になるため、運営側は計画的に準備を進めることができ、当日の混乱を避けたスムーズな運営が可能となります。例えば、スポーツジムやヨガレッスンでは、事前に予約された用具を準備することで、開館前やレッスン開始前に必要なすべての備品を整えることができます。
また、顧客が自分で必要な備品を予約することで、運営側は利用者の詳細なニーズを把握できます。そのため、個別の要求に応じた準備ができ、特定のサイズや種類の用具を事前に確保することが可能です。レッスン開始直前の慌ただしさを防ぎ、講師も安心して授業に臨むことができるでしょう。
店舗の売上げアップ
予約システムに物品型オプション機能を導入することは、売り上げアップに大きく貢献します。予約者はシステム上で事前に必要な物品を確保できるため、利用意欲が高まります。これにより、当日の参加率が向上し、結果として利用回数が増加します。また、オプションメニューごとに「金額」や「1回に選択できる数量」を設定することで、売り上げアップを図れます。さらに、顧客がオンラインで予約と同時に支払いを完了すれば、当日の無断キャンセルや未払いのリスクを軽減できます。
オプション設定機能を搭載する「予約システムRESERVA」
RESERVA（レゼルバ）は、導入数28万社を誇るクラウド型予約管理システムです。業界・業種問わずあらゆるビジネスに対応しており、350種類以上の業態でRESERVAが利用されています。アカウント発行から予約サイト作成完了まで最短3分で、永久無料で使えるフリープランもあるため、導入コストを低くしたい・使用感を確かめてから導入したいといった企業・店舗におすすめです。
100種類以上の機能を搭載しており、「物品型オプション設定機能」は、メニューの予約時に、オプションメニューとして追加できるサービスや、予約当日に貸し出しする備品を設定できる機能となっています。
物品型オプション機能についての詳細は、以下の記事をご覧ください。
物品型オプション機能の活用事例5選
手織工房じょうた
手織工房じょうたは、自分の感性に委ねて自由に織る「さをり織り」を楽しむ工房です。マフラーを編む1日体験と、好きなときに来て自分でたて糸から作って織る月会員コースを提供しています。工房は吉祥寺のほか、自由が丘、横浜星川にあります。
当工房では、綿やウール、化繊で織る通常メニューのほか、ヨコ糸をリネンやシルクに変更できるオプションを用意しています。織る素材を多数用意することで、予約者は季節に合わせた織物を楽しむことができます。工房側も、数多くある素材の中から予約者の希望に合わせて準備できるようになり、当日スムーズにレッスンに入ることが可能です。
Moto-Esthe（モト・エステ）
Moto-Esthe（モト・エステ）は、秋葉原駅前UDX駐車場内にあるバイクの洗車・コーティング専門店です。メニューには、車両全体を長期間保護する「ガラスコーティング」に加え、洗車と簡易コーティングを合わせて行う「美ウォッシュ」があります。累計施工台数15,000台超の経験と技術を活かし、愛車を美しく仕上げます。
当店では、洗車に加えてヘルメットなどを入れる「パニアケース」のコーティング施工をオプションとして設置しています。これによって、予約者は自身のバイクに合わせて事前に洗車範囲を把握し、選択することができます。店舗側も選択された洗車範囲を把握できるため、きめ細かいサービスが可能となります。
atelier S’appuyer（アトリエ サピュイエ）
atelier Sappuyer（アトリエサピュイエ）は、婚礼ヘアメイクやブライダルフォトの撮影を手掛けています。個性を大切にそれぞれの人生に寄り添いたいとの思いから、ヘアメイク、カメラマン、着付け師からなるチームを立ち上げ、スタジオ撮影や出張撮影等を行っています。
予約者は、スタッフやカメラマンの指名料、ドレスのレンタル、ヘアメイクチェンジ等、豊富なオプションから希望の物品やサービスを選べるようになっています。予約者、運営側の双方でオプションの確認ができることで、パーソナライズされた顧客体験が実現します。また、オプションを数種類選んでも予約メニューとの合計金額としてまとめて表示されるため、別で計算する必要がありません。
nomiya（ノミヤ）洋菓子店
ノミヤ洋菓子店は、熊本県産米粉や純国産鷄平飼い卵の「こはる」、ビートグラニュー糖を使用したお菓子やケーキを販売しています。なかでも予約制のアニバーサリーケーキは、バスクチーズケーキやメロンの米粉ショートケーキ、わらびもち入り米粉の抹茶ロールなど、見た目も美しいケーキが多数用意され、顧客の好みや人数によって選ぶことができます。
予約制のアニバーサリーケーキには、誕生日や記念日用に数字やマークのキャンドルを付けることができます。そこで当店の予約サイトは、事前に必要なキャンドルの内容と本数を選択できるようにしています。これによって、店舗側は必要なキャンドルとその数を把握できます。また、オプションはメニューごとに紐づいているため、ケーキとキャンドルの数字を間違えるリスクを減らせます。
GMレンタカー
GMレンタカーは、沖縄県恩納村のリザンシーパークホテル谷茶ベイを拠点として、レンタカー事業を行っています。車種は軽自動車からラグジュアリーカーまで取り扱い、それぞれ「ハイシーズン」と「レギュラーシーズン」でメニューを分けています。
レンタカーの予約を進めていくと、「チャイルドシート」や「ジュニアシート」を選択できるようになっています。子どもを持つ利用者にとっては、チャイルドシートの調達や購入の必要がなくなるため、 安全に旅行を楽しむことにつながります。 特に家族旅行客や車利用の機会が多い沖縄では、利用率アップも期待できるでしょう。
まとめ
今回は、豊富なオプションメニューの提供に対応した予約システムの効果とメリット、そして、物品型オプション機能が活用されている予約サイトの事例を紹介しました。この機能は、予約時に備品や追加サービスを把握できるという大きなメリットをもたらします。また、紹介した成功事例からもわかるように、柔軟なオプションメニューの設定は顧客のニーズに応える重要な要素となります。さまざまな備品を管理しながら効率的に事業を運営したい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。